東京アートディレクターズクラブによる2020-2021年度ADC賞が11月1日、発表となった。同賞は2020年度、新型コロナウイルス感染症の影響のため募集を見送った。そのため、本年度は2020~2021年の2年間の作品(2019年5月から2021年4月までの2年間に発表・使用・掲載されたもの)を対象としている。
約1万点の応募作の中からグランプリに選ばれたのは、佐藤可士和による「佐藤可士和展 国立新美術館」の環境空間(国立新美術館、SAMURAI、TBS グロウディア、BS-TBS、朝日新聞社、TBSラジオ、TBS、ぴあ)。約30年にわたる活動を紹介する大規模な個展で「情報発信のあるべきかたちを真正面から見せており、完成度の高さは圧巻だった」「アートディレクションの仕事の魅力を多くの人たちに伝えた」として評価された。
このほか、ADC会員が対象の「ADC会員賞」3点、ブックデザインを評価する「原弘賞」1点、一般が対象の「ADC賞」13点が受賞している。
受賞作品などを展示する「日本のアートディレクション展2020-2021」は、11月1日から同30日にかけて東京都内の2会場(ギンザ・グラフィック・ギャラリー、クリエイションギャラリーG8)で開催される。本展のメインビジュアルは佐藤可士和が手がけた。
「日本のアートディレクション展2020-2021」メインビジュアル。
2022年1月には『ART DIRECTION JAPAN/日本のアートディレクション』を刊行予定。2020-2021年度ADC賞の受賞作品の一覧は以下のとおり。
ADCグランプリ
・国立新美術館、SAMURAI、TBS グロウディア、BS-TBS、朝日新聞社、TBSラジオ、TBS、ぴあ「佐藤可士和展 国立新美術館」環境空間
佐藤可士和(アートディレクター)
ADC会員賞
・日本オリンピック委員会「Shadows as Athletes」映像
佐藤雅彦(クリエイティブディレクター)
*ADC制作者賞
佐藤匡(フィルムディレクター)
・良品計画「無印良品 気持ちいいのはなぜだろう。」ポスター、新聞広告、雑誌広告、ブック&エディトリアル、コマーシャルフィルム、ウェブサイト
原研哉(アートディレクター)
*ADC制作者賞
上田義彦(フォトグラファー)、深尾大樹(映像)、坂本龍一(音楽)
・ギンザ・グラフィック・ギャラリー、エヌ・ジー「EIKO ISHIOKA」グラフィック、VI
永井裕明(アートディレクター)、石岡怜子(クリエイティブディレクター)
原弘賞
・サンエンターテインメントカルチャージャパン、リトル・モア「Chaos」ブック&エディトリアル
井上嗣也(アートディレクター)、稲垣純(デザイナー)、ウィン・シャ(フォトグラファー)







