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武蔵大学の広報パーソンに聞く 「私の情報収集術」とは?

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日々活躍されている広報担当者の皆さんは日頃、どのようにして情報収集しているのか。さらには、広報会議がどのように役立てているのか、を聞く本連載。今回は経済、人文、社会、国際教養(2022年4月開設)の4学部を擁する武蔵大学(東京・練馬)の広報室の西ちひろ副室長に取材しました。

武蔵大学は東京都練馬区に位置し、経済、人文、社会、国際教養(2022年4月開設)の4学部9学科を擁する私立大学だ。本稿で紹介する西ちひろ氏は、同大学のウェブサイトの運営や大学案内の制作など広報業務を担っている広報室の副室長だ。

具体的な業務としては、プレスリリースの作成やメディア対応などがあるが、同時に、同室7~8人の担当業務を俯瞰して、手が回っていないところをフォローしているという。

同大学の広報活動は、企業にとっての「顧客」、つまり受験生への訴求が最大の命題だという。そのため、大学のプレゼンスを上げる広報、というよりも受験生に入試について伝え、志願者を増やす側面が大きいという。

さらに、広報室が広告制作の発注も担当しているという。「例えば新聞・雑誌、さらには交通広告も出稿しています。広報のみならず、広告も打ちつつ、大学の知名度を上げる。そして、ひいては全国の受験者数を増やしていく、というのが主な業務のゴールだと考えています」。

情報収集は多方面から

西氏は考える。広報たるもの、日頃から情報の感度を高くし、「風を読む力」を磨いておきたい、と。風を読む、というと大仰に聞こえるかもしれないが、大学広報が目配りすべき対象は広い。

例えば他大学。「旧制高等学校をルーツに持つ学習院、成蹊、成城、甲南大は『5学園』として深いつながりがあるんです。先日も職員同士でオンライン会議をしましたが、そういったときに情報交換をしますね。例えば『ウェブオープンキャンパスをどのように企画した』『大学案内を有料化する』など、今、大学関係者共通の課題について話し、情報を得ています」。

また対象顧客である受験生のトレンドも掴んでおきたい。そこで折に触れてネット検索。いま若年層に流行りのものは定期的にチェックしているという。また、教育業界全体の流れは、教育専門のジャーナリストをフォローして、彼らのつぶやきをつぶさにチェックしているという。

さらに経済界全体の潮流も掴もうとする姿勢も忘れない。「週2回は書店に赴き、並んでいるビジネス系の雑誌のタイトルを見るようにしています」。なぜか。「やはり企業の動向はアカデミックな世界よりも二歩も三歩も進んでいます」。それゆえ、今書店に並んでいる雑誌からその潮流を把握しておくことで、後に大学にも伝播してきたときに備えておくことができるのだ。
 


 

まずは広報会議を手に取った

そんな、情報収集に対し、非常に積極的な西氏にとって、『広報会議』はどんな存在だったのか。「実は私、元々広報の専門家ではなく、2018年に広報室に異動しまして、以前は入試課など広報とは縁のない部署に所属していました」。

注目の連載「実践! プレスリリース道場」井上岳久氏著
2018年に広報室に異動になった際に、まずは広報会議を、と考えたという。プレスリリ ースの作成には実際に同連載に倣って書き始めた結果、今では月に3~4本を定期的に作成し、メディア露出につなげているという。

広報室へ異動になった直後は、プレスリリースの書き方も自信がなか った。そこで、『広報会議』を書店で購入。自腹を切った。井上岳久氏による連載「実践!プレスリリース道場」はリリース執筆の手本になったという。「その後に実は広報室で『広報会議』の定期購読をしている、と知ったのです」そう笑って話した。
 

武蔵大学 広報室
西 ちひろ氏

 

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