文字の視覚表現を軸にしたグラフィックデザインの国際賞「東京TDC賞2022」(主催:東京タイプディレクターズクラブ)の成果を披露する「TDC 2022」が、4月1日からギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。会期は4月30日まで。入場無料。
今回は3644点(国内:1788作品、海外:1856作品)の応募があった。グランプリを受賞したのは、映像作家の大西景太氏がNHKの番組『NHK名曲アルバム+(プラス)』のために制作した作品「レクイエム/カルドーゾ作曲」だ。
同番組はクラシックの名曲を映像クリエイターが視覚化するという企画。16~17世紀の音楽家 マヌエル・カルドーゾによる無伴奏の合唱曲『レクイエム』を選曲して視覚化を試みた。
大西氏は受賞にあたり、次のようにコメントを寄せている(一部抜粋)。
「この曲は、複数の旋律が異なる音の高さをリズムで奏でられる『ポリフォニー(多声音楽)』の様式を持っています。6人の合唱においてそれぞれの声がたどる旋律を、筆記体の歌詞が音高・音長にあわせて描かれるアニメーションで表現し、現代ではあまり見られないポリフォニーを視覚的に理解できるようにしています。また、1本の描線は歌い手の一息でもあります」。
