定価:1,980円(本体1,800円+税)
四六判 232ページ
ISBN978-4-88335-545-7
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ターゲットが“M1”と聞くとドキドキする
2000年ぐらいに社会人になって、仕事でM1とかF1って業界用語に触れると、なんとなく仕事してるなって、“ドキドキ”したのを思い出します。そして、20年たった今もよく聞くこの単語は、私にとっては全く違った“ドキドキ”を提供してくれます。
テレビ視聴率の調査分類が、なんとなく広告業界から浸透していき一般企業のプロモーションやマーケティング活動でも使われるようになったのは1990年ぐらいからだと思います。そして、30年たった今も、マーケティング活動の場で使われることがあるが、一体どこまで理解して使っているのか、気になる場面に出会い“ドキドキ”します。
M1とは、male=男性のMと、最初の15歳区切りの年齢区分20~34歳を表す調査区分ですが、日本の市場でM1という区分は、数にして1011万人*1。アラブ首長国連邦の人口が約1000万人、ヨーロッパの国土の狭い国ハンガリーやオーストリアが1000万人未満になります。ターゲットと言いながら、油断すると一国全体を狙い撃ちしているぐらいの規模感です。この粗い分類でプロモーションやマーケティングを企画することに、いつも疑問を感じています。
もう少し1011万人の男性を見ていくと、日本のM1には、約20%(180万人ほど)の学生*1が含まれていたり、生活スタイルで大きく変わる結婚区分でも、25~29歳は72.7%が未婚*2であるのに対して、後半世代の30~34歳は47.1%が未婚*2とだいぶ生活環境が変わってくる世代が混ざっているのがM1という括りなのです。
企業活動をする上でターゲットは広いほうがいいこともありますが、実際問題1011万人の男性みんなが買ったり利用したりするサービスってどれほどあるのでしょうか?ビジネスをしたことがある人はわかると思いますが、自社のサービス利用者の規模って1000万人単位でいるのでしょうか?
