カンヌライオンズ2022にゼレンスキー大統領が登場、Outdoor部門他の受賞発表

6月20日、フランス・カンヌにてカンヌライオンズ国際クリエイティビティフェスティバルが始まった。コロナウイルスの影響により、開催中止、オンラインでの審査を経て、現地での開催は3年ぶりとなる。本年度は87か国からの合計2万5464のエントリー。今回、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナからのエントリーは無料で受け付け、402件の応募があったという。

初日には「Creativity Under Bombs」と題したセミナーが開催され、ウクライナのクリエイター4人が登壇。ゼレンスキー大統領も映像で出演し、参加者に支援を呼びかけた。

初日は、Outdoor、Print&Publishing、Radio&Audio、Health&Wellness、Pharma部門の各賞が発表された。グランプリは以下の通り。

※グランプリ受賞作品

Outdoor
Adidas/Swimwear「Liquid Billboard」(Havas Middle east,Dubai

世界中の女性の32%、そして中東では88%が公共の場で泳ぐことにためらいがあるという。アディダスはイスラム教徒の女性のための水着の発売にあたり、民族、能力に関係なく、誰もが水着のアンバサダーになれるよう、ビーチに水槽型のアウトドア広告を設置した。高さ5メートル、深さ3メートルの水槽型のビルボートには11,500ガロンの水が入っており、実際に泳ぐことができる。その様子は、市内でライブストリーミングされた。設置後、50ケ国以上のメディアでこの話題が取り上げられた。

 


Print&Publisihng
AnNahar Newspaper「The Elections Edition」(Impact BBDO,Dubai)

1990年代から支配してきた現政府のおかげで国が崩壊し、人々が貧困やインフレに苦しんているレバノン。多くの人は次の選挙に期待を寄せていたが、権力を維持したい政府は投票用紙を印刷するためのインクと紙が不足していることを理由に、選挙を延期しようとした。こうした妨害を防ぎ、民主主義を推進するために新聞「AnNahar」はデジタル版に移行し、1日分の紙とインクを政府に寄付する措置を講じた。それによって、政府の言い訳を排除すると共に、レバノンのすべての有権者に投票用紙がいきわたった。

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