8月8日、大阪・関西万博の会場内に設置される施設の設計を担う建築家が発表された。休憩所、ギャラリー、展示施設、ポップアップステージ、サテライトスタジオ、トイレなど計20施設の設計業務を、20組の若手建築家が担う。
1980年以降に生まれた一級建築士事務所の開設者で、建築士法に基づく一級建築士の資格取得者が応募対象となっていた。256の事業者から「多様でありながら、ひとつ」という会場デザインコンセプトのもと、SDGs(持続可能な開発目標)の達成につながる提案がされた。
座長であり2025年日本国際博覧会 会場デザインプロデューサーの藤本壮介氏を含む3人の審査委員による一次審査(書面審査)と二次審査(ヒアリング審査)を経て、このほど20組が選出された。
藤本氏は審査でのポイントを次のように話している。
「ただしっかりとつくられているだけではなく、その案や思考の可能性自体を評価したものもあります。そして何より、大きな前提として、これからの時代の、地球環境全体を見据えた循環への思考、人々の多様な活動に対する深い思索、建築というものの根源的な理解、そしてそれを実現していくための人間力を備えていることが求められました」(藤本氏)。
各建築家は今後、藤本氏によるワークショップに参加しながら、2023年度からの会場建設に向けて設計を進めていく。
今回選出された建築家と業務の対象施設は以下の通り。
① 休憩所1
大西麻貴(一級建築士事務所 大西麻貴・百田有希/o+h)
② 休憩所2
工藤浩平(工藤浩平建築設計事務所)
③ 休憩所3
山田紗子(一級建築士事務所合同会社山田紗子建築設計事務所)
④ 休憩所4
服部大祐・新森雄大(一級建築士事務所Schenk Hattori・Niimori Jamison)
⑤ ギャラリー
金野千恵(一級建築士事務所teco)
⑥ 展示施設
小室舞(KOMPAS JAPAN 一級建築士事務所)
⑦ ポップアップステージ(東)
桐圭佑(KIRI ARCHITECTS)
