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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

「休職中に、先輩が連れ出してくれたのがストリートピアノの前。それが運命の分かれ道でした。」(ハラミちゃん)【前篇】

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「耳コピ」って、一体どんな仕組みなの?

中村:もうひとつ、ハラミちゃんがすごいのは「耳コピ」力ですよね。頭の中に残っていて、それを弾くって。ちょっと想像できないですよね。

権八:それって、企業秘密なのかもしれないんですけど(笑)。YouTubeを見ていても、リクエストされると「うん、わかった」と言って、頭の中で何かやってから弾き始めるじゃないですか?

ハラミちゃん:そうですね!(笑)

権八:何が起きてるの、あれは?

ハラミちゃん:これは、なかなか言語化するのは難しいんですけど。たとえば『上を向いて歩こう』を口ずさんでくださいって言われたら、できるじゃないですか?それって、ドレミファソラシドをわかっていなくても、歌えますよね。

権八:上をむ~いて、あ~るこ~う♫ですね。

ハラミちゃん:そうそう。別に音程を取ろうとも思っていませんよね?

権八:そうですね。スミマセン、ヘタで。

ハラミちゃん:いやいや、違うんです、違うんです(笑)。そういう意味じゃないです!(笑)。

一同:ははははは!

ハラミちゃん:それが意識せずに指でできる。そういう感覚なんですよ。

一同:ええ~?!

中村:でも、それって主旋律だったらなんとなくわかるじゃないですか?

ハラミちゃん:はい。

中村:だけど、左手がついてくると、コードが一緒に頭の中に……。

権八:あ、それはそうだよね。

ハラミちゃん:そうなんですよ。でも、これってめちゃくちゃパターン化されていて。左手の動きというのは、右手のこの旋律の時はこう動く、っていうのが何千パターンもプログラミングされている感覚というか。だから、右手が動くと、勝手に左手が動くんですよ。

澤本:自分の意思とは関係なく?

ハラミちゃん:そうなんですよ。そういう「つくり」になっていて。

一同:あはははは!

ハラミちゃん:脳みそがそうなっているみたいで、勝手に動くんですよ(笑)。

権八:おもしろいな~!でも、わかんないなぁ~(笑)。

澤本:人間て、鍛えるとそうなるんだね。

権八:あぁ~、なるほど。

澤本:すごいね、人間て。

ハラミちゃん:あはははは!

YouTubeデビューで弾いた『前前前世』を生演奏!

中村:まだ聞きたいことはいろいろあるんですけど。実は、このスタジオの前に電子ピアノを用意してもらっておりまして。

権八:やった~!もうね、そこに「ローランド」って書いてあるからね(笑)。

中村:今日はなんと、生演奏していただけるということで……。それでは早速、一曲目の演奏をお願いできますでしょうか?

ハラミちゃん:もちろんです。じゃあ、一番最初にストリートピアノの動画を上げた『前前前世』を弾かせていただきます。

♫演奏♫

中村:イェイ~!!

一同:(拍手)。

ハラミちゃん:ありがとうございます。

澤本:すごいな……。

権八:素晴らしいね。

澤本:なんか、思い出した。子どもの頃、将来結婚するんだったら、絶対ピアノが弾ける人と結婚しよう、と思っていたのを思い出した。

ハラミちゃん:あはははは!

権八:ステキなお話ですね~!(笑)。

中村:そして、時は流れ。

権八:奥様はピアノ弾かれるんですか?

澤本:弾ける弾ける。

ハラミちゃん:おお~!

澤本:でも、こんなじゃないな……。

権八:いや、そりゃそうでしょ(笑)。

一同:あはははは!

澤本:これはすごいね。指が見えなかったもん。

ハラミちゃん:あはははは!

権八:しかも、ハラミちゃんがいいのは、すごい幸せそうに弾くからね。多幸感が良いですよね。気持ちよさそうというか。素晴らしいな~。

澤本:聴いていて、幸せになるね。

権八:そうですね!

ハラミちゃん:ありがとうございます(笑)。

「ピアニスト養成ギプス」を装着していた?!

権八:あの~、やっぱ指スゴイですね!(笑)。ホント、バカみたいな感想なんだけど。

ハラミちゃん:あはははは。指の筋肉の「指筋」というのを鍛えていて。

澤本:どうやるんですか?

ハラミちゃん:普通の筋トレと一緒です。指輪型の金属の「おもり」みたいなのが売っていて、それをつけて。そういうのを使って成長期の頃に練習していたので。

澤本:子どもの頃に、そういうおもりを付けてピアノを弾いていたんですか?

ハラミちゃん:そうです、そうです。

権八:星飛雄馬みたい(笑)。

ハラミちゃん:ホントにそうです!(笑)。私、星飛雄馬を知らなかったんですけど、後から聞いて。「あ、たしかに一緒だ!」と思って。

澤本:え~!それって一般的にみんながやっていることなんですか?

ハラミちゃん:結構、「ガチ勢」はやっている気が……。

一同:ガチ勢!(笑)。

権八:ということは、一般の人よりも指の力が強いってことですよね。ガッ!て握る。

ハラミちゃん:たぶん、そうだと思います。指の筋肉は強いと思います。

澤本:握力、強かったですか?

ハラミちゃん:強かったですね、ちっちゃい頃から。

権八:だって、YouTube見ててもすごいもん。つかまえ方がね。

ハラミちゃん:つかまえ方?!(笑)。

権八:鍵盤のね。すごいですよね~!

ハラミちゃん:あはははは!

「一日のほとんどを、ピアノの前で過ごします」

権八:あの~、やっぱりすごい練習をするんですか?(笑)。

ハラミちゃん:そうですね~。

権八:一日でどれぐらい?

ハラミちゃん:基本、ピアノの前の椅子にずっと座っているので。あまり「今日は何時間練習しよう」とかは意識していない、といいますか。

権八:ああ~、そうなんだ!

ハラミちゃん:だから、ホントに食べる時もピアノの椅子に座っていますし……。

権八:寝るのも?

ハラミちゃん:寝るのはさすがに、お布団で寝ますけど(笑)。基本は ピアノの椅子で。それこそ、TVer見るのも、Netflix見るのも、この椅子でやるので。

権八:ええ~、そうなの?!

ハラミちゃん:ちょっとお茶しよう、もここですね。だから、わからないんですよ、時間が。

澤本:じゃあ、TVerも譜面に置いて見ているんですか?

ハラミちゃん:そうです。

権八:それは、休まらないじゃないですか(笑)。

ハラミちゃん:休まりたい時はむしろ、出かけるんですよ。お家が仕事場みたいな感じなので。外に出る、というのが休みになりますね。

権八:へえ~。さっき言っていた「指におもりをつけて」みたいなのは、もうさすがにしていないんですか?

ハラミちゃん:今はもうさすがにやっていないんですけど。でも、「指をほぐす体操」を始める前にやったりだとか。後は、ピアノって88鍵あるんですけど、その一番高い音から低い音へいかに早く移動できるか、とか。

権八:え?

ハラミちゃん:ごめんなさい、意味がわからないですよね?(笑)。

権八:やってみてもらっていいですか?

ハラミちゃん:ごめんなさい、すごい映像になるんですけど(笑)。

権八:すごい映像?(笑)

ハラミちゃん:これ、本邦初公開です。ガチでやりますね。

権八:ヤバい、ヤバい(笑)。

ピン!ガーン!ピン!ガーン!ピン、ガーン♫

一同:あはははは!

ハラミちゃん:これ、ガチなんですけど(笑)。これをいかに早くできるかという。

権八:いま、右手で鍵盤の端と端を叩いていました。

ハラミちゃん:あはははは!これは、空間把握というか。うまく体重移動する準備運動なんですけど。

権八:あ~、なるほどね!

澤本:ピアノの体重移動とかあるんだ。

ハラミちゃん:やっぱり、脱力と体重移動が音にそのまま響くので。

一同:へえ~!

権八:ちょっとアスリートみたいなところもあるんですね。

ハラミちゃん:あ、そうですね、ホントに。だから、めっちゃ痩せます。

権八:でしょうね。あんなふうに弾いてたら(笑)。すごい動いてるしなぁ~。

ハラミちゃん:ピアノダイエット、ですね(笑)。

〈END〉後編につづく