新潟アートディレクターズクラブ(以下NADC)による「新潟デザインアワード2022」は、新潟県在住のクリエイターによる広告・デザイン作品を対象とし、今年で15回目を迎えた。本年度は審査員長に平野敬子氏を、審査員に井上真季、羽田純、伊勢春日、小林一毅の四氏を招き、10月22日に新潟市民プラザで審査会が開催された。
応募数292点の作品の中から、グランプリ1点、準グランプリ3点他、184点の作品が入選した。本年度グランプリに選ばれたのは、五十嵐祐太氏の「専門学校の学校案内」。
「先生と生徒、先輩と後輩、生徒同士といった様々な関わりの中で、ひとりひとりの個性を大事にしたいという思いの元、スタンダード版は個性と対話を色と形に置き換え、8種類のパターンの表紙で展開しました。デラックス版は逆に真っ白な世界に。学校は学生の多様な個性を輝かせる場所であるという意味で真っ白なパンフレットにしました。表紙には対話をシンボリックに表現した形をアイキャッチにしています。他の案内や、ケースもトーンを合わせて作成しました」(五十嵐氏)
今年度の審査基準である「誠実・新鮮・定着」の3つの基準を満たす丁寧な仕事であり、特に表紙のデザインが秀逸だった点が、高く評価された。新人賞も併せて受賞した五十嵐氏は、受賞の喜びを次のように語った。
「NIIGATA ADC DESIGN AWARD 2022を受賞することができました。この結果は、わたし一人の力ではなくクライアント様はもちろんのこと、いつも支えてくれる家族、会社のスタッフ、携わってくださった方々、他にもたくさんの方々に支えられて獲れた賞だと思っています。グランプリの他にもADC賞、新人賞、部門賞と計4つの賞を受賞することができました。初めてADC賞を受賞した2017年。その時に自分のデスクに「NADCグランプリ獲る」と書いて貼りました。そこから2022年、15回目の審査会でやっと一つ夢が叶いました。努力は必ず報われるはずだと諦めずに頑張り続けてよかったです。遅咲きかもしれませんが、まだまだこれからも日々精進して成長していきたいと思います。ありがとうございました」。