津田
:「カルチャー」も「文化」も、人為的に作り出せるものではありません。蹴鞠で言えば、「蹴鞠を大切にしていこう、残していこう」という社会的な空気みたいなものがカルチャーになる。私はファンベースという考え方で、企業やブランド、地域の事業支援に携わっていますが、そうした空気感は自然に生まれた後、時間をかけて育てていくものかなと捉えています。直島の成功も一朝一夕のものではなく、40年くらいかけていろいろなものを積み上げてきた結果、今の空気感がつくられ有名になりました。短期的なマーケティングや企画で、いきなりカルチャーなんてつくれない。カルチャーの創造には、中心に理念や目標、あるいは熱量みたいなものがあった上で、中長期的な視点でのマーケティングが必要です。