世界40カ国で150回以上の開催を重ねる「トレランス・ポスター展」が、5月末から日本で初開催される。
「トレランス・ポスター展」ロゴ
「Tolerance(トレランス)」とは寛容であること、そして多様性を認め合うこと。「Diversity(ダーバーシティ)」「Inlcusion(インクルージョン)」と並んで注目度が高まっているテーマで、ユネスコでは「国際トレランスデー」が11月16日に設定されている。
本展では、世界各国で活躍するデザイナーがポスターを制作。「アイ・ラブNY」のロゴで知られるミルトン・グレイザーなどを筆頭に、これまで国際色豊かなアーティスト200名以上が参加している。母国語で「Tolerance(トレランス)」と書くことを唯一のテーマとし、全てのポスターはこの展示のためのオリジナル制作となっている。今回、日本からは、広島在住のデザイナー対馬肇氏や、NYに拠点を置くイラストレーターの清水裕子氏らが参加するという。
San Jin(中国)によるデザイン
初回の開催は2017年で、提唱者であるグラフィックデザイナーのミルコ・イリッチ氏が、スロベニアの映画祭で始めた企画が世界各国に展開するポスター展となった(なお、ミルコ氏は横尾忠則氏の愛好家としても知られており、横尾氏はこのプロジェクトのサポーターでもある)。現在も、各都市で開催されるたびに新たなアーティストが参加し、アーカイブは増え続けている。アメリカではNYのタイムズスクエア、ドイツではベルリン国立博物館、タイではチェンマイ国際空港など、世界各地の市の中心となる公共スペースやランドマークで開催されていることが特徴だ。

