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店頭販促のプロ集団 ビーツの新社長が進める3つの柱ー株式会社ビーツ

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ビーツは、店舗施工や什器制作をはじめとしたオフライン領域から、EC、アプリ活用などのオンラインまで、販売促進の幅広い分野のソリューションを展開する企業だ。そんな同社は2023年6月に柏木又浩氏が代表取締役社長に就任したことを皮切りに、その事業領域をさらに拡大している。本記事では柏木社長がビーツで進める3つの構想に注目する。キーワードは「リテールメディア」「Z世代」「ボディスキャナーによる新たな店舗体験」だ。

第1の柱 業界最安値の店頭サイネージ「クラモニ」とUGCコンテンツのタッグ

※クラウドサイネージを提供する代表的な10社との月額利用料の比較において、2021年11月、ビーツ調べ。

ロゴ 複数 ビーツ グランドデザイン

 

写真 人物 ビーツ 代表取締役社長 柏木又浩氏

ビーツ
代表取締役社長
柏木又浩氏

2012年から総合アパレル企業TSIホールディングスにてグループのEC事業、デジタルマーケティング、オムニチャネル推進などの統括会社TSI ECストラテジー代表取締役社長及びTSIホールディングスのデジタル担当執行役員を兼任。2022年ITアウトソーシング企業トランスコスモスの常務執行役員にてリテール事業のDX、グローバル及び国内EC事業の総括責任者を担当。2023年6月より株式会社ビーツ代表取締役社長に就任。

写真 人物 ビーツ 代表取締役社長 柏木又浩氏

グランドデザイン執行役員
Gotcha!mall JAPAN事業
村尾大介氏

 

オンラインとオフライン 両方の価値を互いに活用する

──店頭販促に強いビーツですが、現在はデジタルやAIなど、事業領域を拡げていらっしゃいます。

柏木:ビーツは店頭販促のマーケティングやPOP、什器などのクリエイティブ制作から始まった会社です。しかし現在、その事業領域はデジタルサイネージやAIを活用した店頭施策など、時代の変化に応じて拡大しています。

その中でも実現したいと思っているのがオンラインとオフラインの融合、いわゆるOMOです。コロナでDXに拍車がかかり、販促領域においてもデジタルの活用は必要不可欠になりました。その一方で、コロナによりオフラインの価値も再認識されました。リアルでしか体験できないブランド体験が見直される機会になったと言えます。つまり、現在は、オンとオフのどちらかのみに注力するのではなく、両方でお互いの価値を活用して、さらなる価値を生む新しいOMOが不可欠なのです。

そんなOMOを実現するために、ビーツは基本戦略として「オフラインオーガナイザーになること」を目標とします。「オフラインオーガナイザー」とは、言うなれば、オンラインの価値をリアル店舗に最大限活用し、オフラインでの体験や購買をもっと楽しいものにするプロ。OMOを推進するオーガナイザーとして企業をサポートしています。

──OMOの実現を目指す中で、ビーツではリテールメディアも推進していると聞きました。

柏木:リテールメディアはまさに、オンラインとオフラインを連携させることで、よりよい売り場を実現する手段のひとつだと思っています。販売促進の領域でも昨今よく聞くようになったリテールメディアですが、費用対効果の観点などから、まだプランニングに組み込めない企業も多いのではないでしょうか。そんな、「やってみたいが、踏み込めない」という課題を解決するのが、当社が展開するクラウドサイネージ「クラモニ」です。

「クラモニ」はビーツが独自開発したサービスで、広告主の担当者のパソコンから広告の配信・クリエイティブの切り替えなどが可能な店頭設置型のサイネージ。導入企業は2023年8月時点で180社超、累計で約3,500台が設置されています。店舗を巡回してUSBメモリやDVDを交換する手間が必要なくなるメリットを、多くのお客さまに実感いただいています。それ以上に評価いただいているのが、機材の手配だけではなく、リアル店舗に強いビーツが現場の装飾や設置まで含めて、まるごとサポートできることです。それが業界最安値※の月額200円から導入が可能なので、他社と比較しても利用ハードルが低いことが特長です。「使ってみたいけれど、利用をためらっている」企業にはぴったりの選択肢だと思います。

パース・イメージ 商品・製品 ビーツ クラモニ

 

店頭販促の新常識「サイネージ×UGC」の効果

──「クラモニ」はグランドデザインが展開する「Gotcha!SHELF」とタッグを組みましたね。

村尾:「Gotcha!SHELF」は、みんなでお気に入り商品を「商品棚」のように並べて共有できるサービスで、この秋に本格リリース、現在はベータ版が公開されています。ユーザーが「買ってよかった商品」を投稿することで、POPをモチーフとしたコンテンツが自動生成されるというものです。投稿にみんなの共感(いいね!)が集まると、他の人にとっての「新しい商品との出会い」に貢献した報酬として特典がもらえ、自分の買い物もお得になります。みんなで協力し、買い物を発見や驚きにあふれるものに変えていくことを目指します。

また、企業は商品に対する消費者の声(UGC)を、店頭販促やマーケティングに活用することができます。今回「クラモニ」と組むことで、リテールメディアをもっと効果的なものに変えていけるのではないかと考えています。

柏木:サイネージ型のリテールメディアは、購買における“最後のひと押し”として有効ですが、メディアとして何かが物足りないと思っていました。それが「説得力」。リテールメディアは使い方を誤ると、ただのサイネージのように捉えられてしまうこともあります。しかし、「Gotcha!SHELF」が持つ消費者の声からつくられたコンテンツを「クラモニ」に放映することで、説得力のある形で商品価値を伝えられるのです。

──「Gotcha! SHELF」によって、「クラモニ」の強みがパワーアップされるような印象ですね。

柏木:使いやすくてリーズナブルな「クラモニ」に、「Gotcha!SHELF」が持つUGCコンテンツを掛け合わせることによって、これまでにないリテールメディアの価値が生まれると感じています。

村尾:サイネージを担当される皆さまは、忙しい業務の中でより簡単に、消費者にとってもっと有益なコンテンツを展開したい、と考えられているのではないでしょうか。「Gotcha!SHELF」は、UGCをそのまま活用でき、良質なコンテンツを、工数を増やすことなく制作できる心強い存在になりたいと思っています。

柏木:「クラモニ」も、「Gotcha!SHELF」も、まずリテールメディアを始めてみたいという担当者にはぴったりのサービスです。その両社がタッグを組んだからには、今までにない売り場づくりが実現できるのではと考えています。

棚に並べる商品をビーツ 生活者自身がリコメンド

──今後、どんなことを成し遂げていきたいとお考えでしょうか。

柏木:例えば、これまでの店頭での販売促進のPOPに「産直(産地直送)」という手法がありますよね。「産直」はつくった人の顔が見えるから安心して手に取る訳ですが、その言葉で購買意欲が促進される消費者も大勢います。一方、2社の提携で可能になるのは、顧客の購入経験の「声」が聞ける、つまり「客直」だと思うのです。お客さまの声をそのまま商品棚に反映するという手法は、これまでにありませんでした。「クラモニ」と「Gotcha!SHELF」だからこそできることです。新しい店頭販促の在り方を模索している方は、ぜひご相談いただきたいです。

村尾:柏木さんのおっしゃる通り、今までなかったような売り場づくりを展開できることに、提携の意味があります。「クラモニ」と「Gotcha!SHELF」で、小売、メーカー、エンドユーザーの3者が楽しく購買を設計・体験できる環境をつくっていきたいです。

柏木:今秋より徐々にPoCをスタートしていきますので、ご興味をお持ちの小売企業様・メーカー様は、ぜひ問い合わせいただきたいです。

第2の柱 韓国発アパレルブランド「nugu」と提携Z世代マーケティングに強いビーツへ

ロゴ 複数 ビーツ nugu

写真 店舗・商業施設 ビーツが店舗施工を担当した「nugu」ルミネエスト新宿店
ビーツが店舗施工を担当した「nugu」ルミネエスト新宿店。

「世代に強いビーツになる」就任時の想いを具現化する

──ビーツは2023年8月、Z世代に人気の韓国発のファッションECプラットフォーム「nugu」と業務提携を結びました。

「nugu」は韓国のメディコトス社が運営するファッションECプラットフォーム。商品調達からコンテンツ編集・マーケティング・配送・カスタマーサービスまでをワンストップで提供している新しいECプラットフォームです。

また、日本のZ世代からも人気が高く、2020年のサイトオープンから約3年で公式Instagramアカウントのフォロワー数は約55万人超えを実現しています。

その「nugu」は2023年9月14日に、日本初のフラッグシップ店をルミネエスト新宿にオープンしました。今回、業務提携の第1弾として店舗施工を担当したのがビーツです。

業務提携の目的は、メディコトス社の日本市場進出の加速を実現することです。それにあたり、オンラインとオフラインの両方における戦略的パートナーとしてサポートすることになりました。

また、メディコトス社を起点に、今後は日本進出を希望するファッション、ビューティーそして飲食業など韓国企業の日本市場参入におけるマーケティング支援も実施していく予定です。

──韓国企業に着目した背景をお聞かせください。

社長に就任する際に掲げたのは、「世代マーケティングに強いビーツになる」ということでした。「Z世代」に強いビーツになるためには、その世代に最も親和性の高い韓国ブランドや韓国カルチャーと連携したいと考えました。Z世代に最も支持される「nugu」がさらなる日本市場での事業拡大をするタイミングとビーツの新戦略を実行するタイミングが一致したこともあり、「nugu」をマネジメントするメディコトス社の日本市場における成功をオンオフの両軸でサポートできればと考えています。

K-POPやK-ビューティーに代表されるように、韓国のファッションやライフスタイルコンテンツは、Z世代はもとより30代、40代までもカバーする勢いで台頭しています。韓国は、日本以上にインフルエンサーマーケティングが成功している国であり、とりわけ、「nugu」の実現したZ世代向けのマーケティング戦略は、様々なサービスジャンルの企業に参考になるものだと感じていました。

しかしながら、韓国ブランド、韓国企業が日本市場で事業拡大をする際には、オンラインだけでなく、リアル店舗のオフライン戦略が必要不可欠だと共に考えたことがビーツと「nugu」の提携のきっかけです。

──オンライン・オフライン問わずサポートするとのことですが、どのようにオフライン及びオンラインをオーガナイズしていくのでしょうか?

今回の「nugu」との提携を機に、Z世代向けのグローバルなデザインファームとのコラボレーションを強化していきます。最新のデザインとビーツの得意な“再現性”をもって様々な店舗、展示会、製作物などに展開できると考えています。

さらに今後は、オフラインの販促イベントのナレッジと韓国ブランドから学んでいるオンラインマーケティングを融合させた日韓のファッション、ビューティー、ライフスタイルブランドを集めたZ世代向けイベントなども企画していきたいと思っています。

オンラインとオフラインを融合させながら、両軸でZ世代にアプローチしたいと考えている国内企業やブランド担当者の方々にも、ビーツのZ世代向けマーケティングをご活用いただけるのではないかと思います。

第3の柱 iBODY JAPANとの連携 ボディスキャンがOMOを変える

ロゴ 複数 ビーツ iBODY JAPAN

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ビーツとiBODY JAPANの提携では、ボディデータの取得・活用による新たなパーソナライゼーションの実現を目指す。左は、iBODY JAPANが展開している3Dボディスキャナー「i-body」。右はスキャナーを体験するためのボックスイメージ。

オン・オフの両軸で商品リコメンドを最適化

──リアル店舗における新たなブランド体験の提供として3Dボディスキャナーを用いた事業の展開を始めるとも伺いました。

ビーツはこれまで培ってきた店舗施工のスキルを用いて「オフラインでの顧客体験」をもっと楽しくすることを目指しています。

店舗はブランド体験の最重要空間です。ボディデータ取得はお客さまへの新たなパーソナライゼーションを実現する効果的なソリューションであり、店舗にとってもお客さまの定期的な来店きっかけの創造になります。

提携先は、iBODY JAPAN。経産省所管の研究機関産業技術総合研究所の基幹システムを活用した高精度のボディスキャナーを店頭に設置し、エンドユーザーに体験していただくことで生活者の体型をデータ化し、オフライン、ECともに連携させることができます。最終的には、ボディデータから、お客さま一人ひとりにあわせた、最適な商品のリコメンドに繋げることを目指している事業です。

──具体的に導入先としてお考えなのは、どういった業界の店舗なのでしょうか。

まずあげられるのは、アパレルとフィットネスの2つの業界です。来店時にお客さまに合わせたパーソナライゼーションを行うためにボディデータはとても有効です。アパレルにおいては、お客さまのボディデータに個々のテイストと「i-body」の体型分類アルゴリズムを加えることで「本当に似合う服」のご提案を、フィットネスにおいては、カラダの可視化でお客さまのモチベーションを変える、数値の増減も大切ですが、お客さまにとってとても大切な「ミタメ」をビジュアライズするご提案を実現することができます。

「i-body」のボディデータと連携することで、企業やブランド店舗の新しい可能性を見い出し、ブランド体験を創造する「オフラインオーガナイザー」を目指していきたいと考えています。

──現在、ビーツはオンライン領域も注力なされていますし、ECとも連携できるとなると、可能性はより広がりそうです。

iBODY JAPANとの連携では、「場づくりだけで終わらせない」こともひとつのミッションと考えています。生活者ニーズの多様化に対応する中で、オンラインでのマーケティングや販促の成功事例も蓄積されてきています。オンラインとオフライン店舗をリアルに繋ぐことで、さらなるブランド体験と購買体験の向上に役立てていきたいですね。

──最後に、今後の意気込みをお願いいたします。

今回お話しした3つの柱はどれも開始したばかりですが、今後の店頭販促やOMOを実現するために欠かせない事業になるという確信があります。これからも、オンラインとオフライン、それぞれが持つ価値を最大限活用し、真のOMOを通してクライアントの課題解決に寄与したいと思います。

ビーツは、スペースデザインと店舗デジタルソリューションを最適化するオフラインオーガナイザーです。クリエイティビティにデータやテクノロジーを組み合わせることで、店舗という最強の顧客接点で体感できるブランドエクスペリエンスを大きく進化させ、生活者のリアルな感動・喜び・信頼を生み出す心地よい「共感」を創っていきます。

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