「2023年クリエイター・オブ・ザ・イヤー」は高崎卓馬氏、映画など広告の領域を超えた活動を評価

日本広告業協会(JAAA)主催による「2023年クリエイター・オブ・ザ・イヤー」賞が決定した。

同賞は、同協会会員社の中で「クリエイティビティを発揮して顧客や社会の課題解決をする施策の実施までを牽引し、広告会社の価値向上や機能の拡張につながるクリエイティブワークを、1年間に、複数生み出したクリエイター個人を表彰するもの」で、1989年の創設以来、今年度で35回目を迎える。

次ページ 「高崎氏の手掛けた広告やコメント」へ続く

「2023年クリエイター・オブ・ザ・イヤー」を受賞したのは、dentsu Japanグロースオフィサー/エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターである高崎卓馬氏(電通コーポレートワン所属)。高崎氏は2010年、2013年に続き、今回で3回目の受賞となる。


写真 人物 高崎卓馬氏
高崎卓馬氏

今回からは審査員の顔ぶれも新たに、「広告会社の価値の向上につながる『課題解決のアイデア』『クリエイティブのレベルを引き上げるクオリティ』『クリエイティブの領域の拡張性』が優れていること」の3つを基準として審査が進められた。

高崎氏は、2023年に公開された映画映画「PERFECT DAYS」で共同脚本とプロデュースを手がけ、カンヌ国際映画祭や米国アカデミー賞を含め、国内外で多数の映画賞の受賞・ノミネートにつながった。広告の領域を超え、映画という形でクリエイティブの力を世界に示したこと、さらに広告業界のすべての人、とりわけ同業界で働く若者に勇気を与えたことも高く評価された。


共同脚本とプロデュースを手がけたTHE TOKYO TOILET ART PROJECTによる映画「PERFECT DAYS」

また最近では、JRグループ/鉄道開業150年キャンペーン、サントリー/オールフリー、P&G/ボールドなどの広告も手がけている。

JRグループ/鉄道開業150年キャンペーン

 

サントリー/オールフリー

 

P&G/ボールド

 

受賞にあたり、高崎氏は次のようにコメントしている。

「広告から多くのことを学びました。直接出会うことのできない人のことを、どれだけ想像できるか。素晴らしい先輩、尊敬する後輩は皆そのことに向きあい続けています。

分断が進む世界の中で、世界を乱暴に『マス』と呼ばず、自分たちのいる世界が決して世界そのものではなく小さな断片に過ぎないことを忘れずにいたいと思います。謙遜ではなく、受賞は私だけのものではありません。みなさんに感謝します。とてもうれしいです」

表彰は、5月31日に開催予定の2024年度定時総会後の記念式典にて行う。また、「2023 CREATOR OF THE YEAR MEDALIST」には、次の11名が選出された。

2023 CREATOR OF THE YEAR MEDALIST

  • ・永井貴浩 博報堂ケトル/博報堂 アートディレクター
  • ・片岡良子 ADKマーケティング・ソリューションズ/CHERRY コピーライター
  • ・小布施典孝 dentsu Japan/電通コーポレートワン グロースオフィサー/フューチャー・クリエーティブ・センター長/エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター
  • ・原口亮太 TBWA/HAKUHODO Disruption Lab クリエイティブディレクター
  • ・村田俊平 電通第3CRプランニング局 クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー
  • ・有元沙矢香 電通 zero クリエーティブ・ディレクター/コピーライター
  • ・小島翔太 博報堂 CREATIVE TABLE 最高/生活者エクスペリエンスクリエイティブ局 クリエイティブディレクター
  • ・松尾昇  九州博報堂 クリエイティブ局 コピーライター
  • ・大石将平 TBWA/HAKUHODO Disruption Lab クリエイティブディレクター/コピーライター
  • ・森井聖浩 東急エージェンシー 第3ビジネスデザイン本部 関西支社 クリエイティブディレクター
  • ・高橋尚睦 読売広告社 クリエイティブディレクター/コピーライター

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