手作り「スイカバーの素」 ダイソーで先行テスト販売…ロッテ

ロッテは4月24日、アイスキャンディ「スイカバー」「メロンバー」を家庭で作れる専用のシロップを発売する。100円ショップ「ダイソー」で先行し、消費者が商品を受け入れるかを見極める。ロッテは、「気軽にコストパフォーマンスのよいアイスキャンディを楽しむという行動変化が起こるような手応えを得られれば」と話す。

次ページ 「1年以上かけ開発、定着に向け調査」へ続く

1年以上かけ開発、定着に向け調査

「ダイソー」での先行販売は、アイスキャンディを作るための「モールド(型)」を多く扱っていることや、国内に3813店舗(2023年12月末)を構え、購入しやすいことを考慮した。ロッテの受容調査では、「中学生までの子どもがいる世帯で、アイスキャンディの型を持つ世帯は、かき氷メーカーを持つ世帯より圧倒的に少なかった」という。型を持つ世帯の少なさを踏まえ、数量を絞ってテスト販売する。

「スイカバーの素」(写真左)と、「メロンバーの素」(同右)
「スイカバーの素」(写真左)と、「メロンバーの素」(同右)。「たくさん食べられれば気分も上がる」(米岡課長)と、濃縮タイプに。めんつゆを参考にしたという

「スイカバーの素」「メロンバーの素」と銘打った。いずれも缶入りで、価格は100円(税抜)。120ミリリットルの水と混ぜ、1缶あたり4本分のアイスキャンディが作れる。当面はソーシャルメディアで、PR動画を発信し、商品特徴や使用方法の周知を図る。受容調査では、「買いたい」と答えた人は男性のほうが多く、74.9%(有効回答数=421人)。女性は68.6%(同=579人)だった。

「ご家庭でアイスキャンディを作った方々の様子などが、SNSで見られると嬉しい。アイスがもっと簡単につくれるようになれば、市場も広がることも期待できる」(ロッテ)

写真 人物 ロッテ 新領域開発部 課長 米岡孝輔氏

検討には1年以上かかったという。開発のきっかけは、商品開発を担当した、新領域開発部 課長の米岡孝輔氏自身の子どもが、「自由研究でアイスを作りたい」と言ったことから。米岡氏は長年、「ガーナチョコレート」の担当も務め、過去に多数の手作り菓子について調査するなど、知見も貯まっていた。

「いわゆる“ハレ”の日のイベントだけでなく、日常的にも手作り菓子は、家庭での小さなイベントになりうる可能性があると考えていた。アイスも手作り受容を発掘できるのではないか」(米岡氏)

advertimes_endmark

 

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ