「地域に住む人」に向けたシティプロモーションでシビックプライドも醸成したい(瑞浪市・伊藤允一さん)

広報、マーケティングなどコミュニケーションビジネスの世界には多様な「専門の仕事」があります。専門職としてのキャリアを積もうとした場合、自分なりのキャリアプランも必要とされます。現在、地方自治体のなかで広報職として活躍する人たちは、どのように自分のスキル形成について考えているでしょうか。本コラムではリレー形式で、「自治体広報の仕事とキャリア」をテーマにバトンをつないでいただきます。
羽曳野市 辻村真輝さんからバトンを受け取り、登場いただくのは、岐阜県瑞浪市みずなみ未来部シティプロモーション課魅力発信係長 伊藤 允一さんです。
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伊藤 允一

(岐阜県瑞浪市みずなみ未来部シティプロモーション課
魅力発信係長)

民間企業を経て、2008年に瑞浪市役所に入庁。危機管理室、企画政策課、税務課、商工課、市民協働課での業務を経験。2024年4月より現職。
市民協働課所属の時に、定住サポート係長として主に移住定住施策とふるさと納税の担当をしていたが、当時、企画政策課の所管であったシティプロモーション施策を、「移住定住の促進のため」という理由で、部署の垣根を超え、市民協働課でブランド化の推進、情報発信、シビックプライドの醸成に係る様々な企画を立案し、実現してきた。
制作したシティプロモーション動画が、映文連アワードで優秀企画賞、日本国際観光映像祭で優秀賞を受賞し、フランス映画祭「ONE Country ONE Film International Festival」でも入選を果たした。
また、市民協働課在籍時のシティプロモーション施策が評価され、全国広報コンクールで読売新聞社賞、シティプロモーションアワードを受賞。
そうしたこともあってか、2024年4月に組織再編により「シティプロモーション課」が新設され、初代魅力発信係長を拝命。現在、シティプロモーションの推進、移住定住施策、空き家対策、ふるさと納税、域学連携と多岐にわたる業務を担当している。

Q1:現在の仕事内容について教えてください。

まずは瑞浪市の紹介をさせてください。瑞浪市は、岐阜県の南東部に位置しており、中心部を土岐川が流れ、市域の70%を森林が占めるなど、緑豊かな自然環境を有しています。この緑豊かな自然に包まれたこの地も、実は太古の昔は海の底でした。そうしたこともあって、まちのあちこちからクジラや海獣、ゾウやウマ、貝類などの化石が出土し、「化石のまち」としても全国的に知られています。

市の北部を通る旧中山道には、現在もところどころに石畳の道や一里塚が残されており、かつての宿場町「大湫宿」・「細久手宿」の古びた格子戸の家並みと共に、往時のにぎわいを感じることができます。また、室町時代の創業といわれる美濃焼を中心に発展してきた「陶磁器のまち」でもあります。

写真 瑞浪市

写真 2022年6月に瑞浪市の河川敷で発見されたパレオパラドキシアの全身骨格の化石(レプリカ)。

2022年6月に瑞浪市の河川敷で発見されたパレオパラドキシアの全身骨格の化石(レプリカ)。

現在、私が所属するシティプロモーション課は、第7次瑞浪市総合計画において、子育て支援とシティプロモーションが重点施策として位置づけられため、行政組織の再編により2024年4月1日に新設された部署です。

課のメンバーは、課長以下、シティプロモーションの推進、移住定住施策、空き家対策、ふるさと納税、域学連携を行う魅力発信係が私を含む3名と、広報紙の発行や広聴関係を行う広聴広報係が2名、会計年度任用職員1名の計7名体制で業務を行っています。

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