企業と個人株主の関係性を深めるために最も有効なタッチポイントとは?

本コラムは「個人株主を企業のファンに!モスのパブリックリレーションズ」をテーマに展開してきました。第4回の最終回は、ファン株主が企業の経営にどのような影響を与えるのかを整理したのちに、ファン株主獲得のために大切なこと、ステークホルダーとの共創について、私なりの考えをお伝えします。

ファン株主は企業の経営にどのような影響を与えるのか

BtoC企業にとってファン株主が与える影響について、当社の事例をもとに次のように整理しました。

・顧客としての商品・サービスの利用増が期待できる

ファン株主には、商品・サービスの利用増が期待できます。当社株主も株主になったことで利用が増えたという方が多く、一般顧客と比較して5倍超の利用があると回答を得ています(当社調べ)。

・インフルエンサーとしての推奨が期待できる

ファン株主は、その株主体験を身近な人に伝えたくなることがあります。その企業や社員にどれだけの魅力があるのか、店舗にどれだけの魅力があるのか、株主としての価値がどれくらいあるのか、ファン株主が伝道師となってくれることがあります。一方で、残念な体験があると株を売るだけでなく負の評判を広げてしまうリスクも存在します。

・経営方針の独自性が保ちやすくなる

一部の大株主の意向に影響されることなく、長期的な成長を見据えた経営の独自性が保ちやすくなります。ただし、個人株主とのコミュニケーションが足りないと、経営に対する規律付けの低下を招く恐れもあります。株主の声を生かす仕組みづくりが必要です。

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金田泰明(モスフードサービス 執行役員 社長室長)
金田泰明(モスフードサービス 執行役員 社長室長)

1997年入社。直営部、新規事業部、営業部を経て2008年より社長室へ。社長室では、主に広報IRを担当し、2020年より現職。現在は広報IRに加え、サステナ、秘書を統括。現在、モス初のドリンク専門店のプロジェクト責任者も務め、自社特有のバリューチェーンを活用し、健康やエシカルに特化した「Stand by Mos」をこの8月に東武東上線池袋駅構内に新規出店。規格外野菜を積極活用し、年間の食品ロス廃棄量4.6トンを見込む。

金田泰明(モスフードサービス 執行役員 社長室長)

1997年入社。直営部、新規事業部、営業部を経て2008年より社長室へ。社長室では、主に広報IRを担当し、2020年より現職。現在は広報IRに加え、サステナ、秘書を統括。現在、モス初のドリンク専門店のプロジェクト責任者も務め、自社特有のバリューチェーンを活用し、健康やエシカルに特化した「Stand by Mos」をこの8月に東武東上線池袋駅構内に新規出店。規格外野菜を積極活用し、年間の食品ロス廃棄量4.6トンを見込む。

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