営業から広報へのジョブチェンジ 広報職のキャリア形成ってどう考える?

広報、マーケティングなどコミュニケーションビジネスの世界には多様な「専門の仕事」があります。人事異動も多い日本企業の場合、専門職としてのキャリアを積もうとした場合、自分なりのキャリアプランも必要とされます。現在、企業のなかで広報職として活躍する人たちは、どのように自分のキャリアプランを考えていたのでしょうか。横のつながりも多い広報の世界。本コラムではリレー形式で、「広報の仕事とキャリア」をテーマにバトンをつないでいただきます。クックビズの社長室 マネージャーの中西由美子さんからの紹介で今回、登場するのはプレシャスパートナーズの北野由佳理さんです。
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北野 由佳理氏

プレシャスパートナーズ 
執行役員CMO 兼経営戦略室 室長

大学卒業後、2013年に新卒でプレシャスパートナーズに入社。大手企業を中心にアルバイト・パート領域の採用コンサルティング営業を経験。その後、2017年4月に広報部の立ち上げに伴い異動。経営戦略室室長を経て、2020年4月に執行役員に就任。現在は経営戦略・広報部門の責任者を務めている。

Q1: 現在の仕事の内容は?

私は、採用コンサルティング事業を行うプレシャスパートナーズにて、マーケティングと広報の部署を管轄し、広報担当として社内外への情報発信やブランドイメージの向上を担っています。2017年に広報職に就いて以来、「ひとり広報」として広報活動全般を担当してきました。入社当初のプレシャスパートナーズは25名規模の組織でしたが、現在では180名規模の企業へと成長しています。この変化に伴い、広報PRの役割も企業や事業フェーズに合わせて変化し、現在では「話題づくり」から「価値づくり」が重要であると実感しています。

Q2: これまでの職歴は?

2013年に新卒でプレシャスパートナーズに入社し、営業職としてキャリアをスタートしました。主に大手企業を中心に、アルバイト・パート領域の採用コンサルティング営業を経験し、その後、2017年4月に広報部の立ち上げに伴い異動しました。

Q3: 転職や社内異動などに際して、強く意識したこととは?

営業から広報にジョブチェンジした際、まずは各部署において広報が必要な存在だと認識されるよう、貢献することを意識して行動しました。広報の仕事は多くの部署の協力が不可欠なため、日頃から良好な関係を築き、信頼を得ることが重要です。そのため、以下の3点を常に意識して行動しました。

① 広報からメンバーへのコミュニケーションの頻度を増やし、継続的な対話を行う

② 各事業部へ積極的に貢献し、必要なサポートを行う

③ 社内勉強会の開催や日頃のコミュニケーションを通じて、広報の業務内容を理解してもらう

広報の仕事を理解してもらうこと自体も広報の仕事において大切だと考えています。理解してもらえないと諦めるのではなく、どのようにすれば理解してもらえるかを常に考え、行動することが大切です。現在では、社長、役員、そして全メンバーが広報活動に協力をしてくれているため、非常に広報活動がやりやすいですね。

Q4: 国内において広報としてのキャリア形成で悩みとなることは何?

広報職のキャリア形成では、専門職とマネージャー職の選択が重要な岐路となります。特に役員以上を目指す場合、CCO(Chief Communications Officer)やCPRO(Chief Public Relations Officer)などのポジションを視野に入れる必要があります。しかし、広報部門は他の職種に比べて管理職ポジションが少なく、昇進やキャリアパスが見えにくいという課題があります。また、企業規模や成長フェーズによって広報の役割が大きく異なるため、周囲に役割や存在価値を示すことが難しい場合もあるかもしれません。その場合は専門スキルを磨き、広報活動の幅を広げてさまざまな経験を積むことで、自分の強みを活かしながら柔軟なキャリア形成が実現できると思います。

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