DEIの視点を持つと、広告クリエイティブに対する向き合い方が変わる

「境界を超える。クリエイティブで未来をつくる。」をコンセプトに、10月22日に開講する『BORDERLESS CREATIVE SCHOOL』。DEI(Diversity, Equity & Inclusion=多様性、公平性、包括性)視点を持ったクリエイティブを学ぶ本講座の無料体験講座が、10月1日に行われました。

体験講座には、電通 DEIコンサルティングチーム「BORDERLESS CREATIVE」で活躍する、クリエイティブディレクター/コピーライターの橋口幸生氏、コピーライターの阿部広太郎氏の2人が登壇。それぞれが、DEIの捉え方や実際の取り組みについて語りました。

DEIの視点を持つことで、広告への向き合い方が変わった

阿部

:本日は、私たちがDEIをどのように捉え、どのような思いで取り組んでいるかをお話しし、「DEI×クリエイティブ」のイメージを皆さんと共有できたらと思います。

そもそもなぜ私が「BORDERLESS CREATIVE」やこの講座に熱心に取り組んでいるのかというと、自分の人生を変えてしまうほど心に響いた仕事があったからなんです。それは、2017年に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を体験したことからはじまりました。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは、本講座のゲスト講師でもある志村真介さんが日本で展開する「ソーシャルエンターテイメント」で、暗闇のエキスパートである視覚障害者の方がアテンドとなり、純度100%の暗闇をチームで体験していくイベントです。そこで体感したことのすべてが新鮮で雷に打たれたような感覚になりました。

その後、音のない世界で言葉の壁を超えた対話を楽しむエンターテイメント「ダイアログ・イン・サイレンス」が日本で初開催されることになり、その広告の仕事をすることになりました。

その打ち合わせでは、監修を務める中途失聴者の松森果林さんとディスカッションしていったのですが、その中で私は何の気なしに「イベントの中では、言葉を使わないってことですもんね」と言ってしまったんです。そのときに、松森さんに「阿部さん、手話も言葉ですよ」と言っていただきました。そのときのドキッとした瞬間を未だに覚えています。自分の凝り固まった価値観に気づかされました。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2528 / 3153 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ