最近デジタル広告での成長が頭打ちになった、という話をよく聞きます。背景には、デジタル広告がコモディティ化した結果の圧倒的な競争過多状態などがある気がします。何はともあれ、その結果として、再度成長を実現するために、オーガニックなチャネルであるSEOやSNS、CRMなどを取り組もうとしている人が周りにも出てきています(もちろんもともと一定程度取り組んでいたところが多いですが)。
この記事は、SEOが非常に重要な事業会社(大手メディア企業⇒大手専門小売企業)で、事業会社の中の人として10年以上SEO対策にかかわってきた筆者が、改めて事業会社のマーケティングの中で、SEO対策でチャネルとして検索エンジン経由のオーガニック流入数をどのように増やすか? について考察・解説するものです。
あくまで代理店目線ではなく、事業会社のメディア・サイト担当者として押さえておくべきSEOの用語・勘どころをお伝えする記事です。また、約28000文字と非常に長いですが、一通り事業側の担当が押さえておくべきポイントについて記述したので、気になる点、興味がある点、自社に関係する点だけ読むような形で使ってください。
序文の最後に、SEO対策は事業会社の中でやるとクリエイティブで非常に楽しいチャネルです。ぜひとも、楽しさの一端でも伝えられて、SEO対策に前向きになっていただければ嬉しいです。
■この記事の対象読者
・「今さらWebサイトの担当者になった」「SEO流入を伸ばす必要が出てきた」という事業会社のマーケター
・デジタル広告での成長が頭打ち、難しくなってきて新しい打ち手を考えている事業会社のマーケター
・SEO経由のトラフィックが半分以上を占める事業会社側の考え方を知りたいSEO代理店の中の人
第1章: 事業担当者にとってのSEO対策とは?事業担当者として知っておくべき位置づけ
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、日本ではSEO対策として20年以上前から徐々に広まってきました。事業・サイト運営上は、広告偏重の事業でない限り自然検索経由のトラフィックがトラフィック全体の半分以上を占めることが多いです。

