レトロゲーム関連のアイテムをBASEで作成したネットショップで提供している「ヒミツノバ」
自身の趣味と特技を活かしてショップビジネスを開始
関
:「ヒミツノバ」ではレトロゲーム関連のアイテムを専門的に提供されていますが、ショップを設立されるまでの経緯や設立背景を教えてください。
角田
:最初は趣味の範疇で、ファミコンやゲームボーイなど「レトロゲーム」と呼ばれるものをコレクションし、その本体の機能性を向上させる改造もしていました。その様子をSNSに投稿したら、「お金を払うから作ってほしい」という反応があったんです。その後は、仲間と無償でゲーム機の改造作業をしていたんですが、その依頼が多くなってきたとき「これはマネタイズできるんじゃないか」と思いました。試しに2019〜2020年にかけてメルカリで個人の出品物として販売したところ、すぐに売れることが続いたため「ヒミツノバ」を立ち上げました。
関
:角田さんの趣味が発展した結果「ヒミツノバ」が設立されたとのことですが、それまでどのような経歴をお持ちだったのですか?
角田
:私は不動産系の会社に勤めたあと独立をしています。実は、独立当初に販売を考えていた商材は「レディース用のラッシュガード」だったんです。商品開発をするためにブランドを立ち上げ、中国の工場を探してサンプルの取り寄せもしました。ただ、本発注しようと思った矢先にコロナウイルスの感染が流行してしまって。その状況でお金を稼がないといけない中、併売していたゲーム機を改造した商品がちょうど売れ始めた時期だったことから「これでご飯代は稼げるかもしれない」と思ったんです。そのため、最初からレトロゲームの販売を考えていたのではなく、偶然そこへ辿り着いた経緯があります。
『偶発購買デザイン 「SNSで衝動買い」は設計できる』
2024年12月13日発売/宮前政志、松岡康、関智一 編著
BASEを活用して「レトロゲーム市場」を開拓
関
:「ヒミツノバ」をオープンされるにあたって、競合他社やレトロゲームの市場規模の調査などはされたのでしょうか?
角田
:レトロゲームは、日本よりも海外で圧倒的な需要があります。秋葉原では外国人観光客が高値で購入しており、店舗の在庫がなくなることも多いそうです。ゲーム機の改造パーツは海外でも買えますが、日本国内で専門的に販売している会社は「ヒミツノバ」しかありません。その背景を鑑みると、日本国内の市場規模はまだ小さいと思います。

