秋山晶さんに聞くコピーの裏側 第1回:コピーにおけるセンチメンタルについて、「ただ一度のものが、僕は好きだ。」、「ロンサム・カーボーイ」、「その先の日本へ。」他

カメラを取り巻く「人生のすべて」を描きたい

山根

:次は、キヤノン販売の「ただ一度のものが、僕は好きだ。」です。こちらもいろんなインタビューに答えていらっしゃると思いますが、このコピーを書かれた背景を教えてください。

ただ一度のものが、僕は好きだ。

陽が昇り、陽が沈むように、青春は訪れ、通りすぎて行く。
きょうという日は、ただ一日。 いまという時は、ただ一瞬。
ただ一度のものに、夏の甲子園大会がある。
勝者は1チームだけ。「敗れ去るものたちのドラマ」と言った人がいる。
出場する彼らにも、レンズで追うあなたにも、セカンドチャンスは、
まず、無いと言っていい。だから、胸をしめつけるのだ。
(キヤノン販売/1978年)

秋山

:これは、甲子園(全国高等学校野球選手権大会)の協賛をしているキヤノン販売のために書いたコピーでした。野球を前提としながらも、野球を狭いものにするのではなく「カメラを取り巻く人生のすべて」にしたい、と思ったんですね。だから野球のアクションや報道写真ではなく、試合前にグラウンドをつくっているビジュアルにしたんです。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 6299 / 8003 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ