桐谷健太と葵わかなが初共演
キリンビールは3月10日、発泡酒「キリン のどごし〈生〉」の新テレビCMを放映開始した。桐谷健太と葵わかなを起用。20年目のリニューアルとなった昨年のCMでは「うまさの進化」を伝えたが、今回はブランドの信頼感をより高めることを狙いとしている。「進化するうまさで20年連続5億本」をキーメッセージに、製造から販売にいたるまでブランドに関わる社員が活動する様子をリアルに描写した。
桐谷と葵が営業担当として接客を行う新CM「うまさを想う人たち篇」
新CM「うまさを想う人たち篇」ではキリンビールの営業担当に扮した桐谷と葵が登場する。商品が積まれたトラックの扉を、桐谷と葵が勢いよく開くシーンからスタート。スーパーのバックヤードから商品を運び、売り場の準備をする。最後は、営業担当として店頭に立ち、顧客に元気で明るい掛け声とともに商品を渡すシーンで締めくくられる。
両者は今回がCM初共演となる。葵を起用した理由についてマーケティング部 ビール類カテゴリー戦略担当の内華奈氏は「誠実な印象と無邪気な可愛らしさがブランドのキャラクターにマッチした」としている。ブランドに新鮮さをもたらし、ビールを飲む幅広い層に訴求できると見ている。
「キリン のどごし〈生〉」は20年連続で年間販売本数5億本を達成。昨年のリニューアルと共に、コミュニケーションも刷新した。「つくり手のこだわり」や「企業が力を入れている」など、品質感につながるイメージを向上させることで「ブランドの本質的価値の再強化につながった」としている。リニューアルした月は、酒税改正以降カテゴリーから離反していた新ジャンルユーザーの購入率の上昇が見られ、若年層の取り込みにも成功した。
2026年に実施予定の酒税改正では、新ジャンルの税率が引き上げられる一方で、ビールの税率が引き下げられる。依然としてコストパフォーマンスを重視するユーザーは多いため、内氏は「酒税一本化後も狭義ビールと同程度の市場規模が残ると捉えている」と話す。一方、新ジャンル市場の縮小は加速しており、今後シェアを維持していくためには、機能的・情緒的価値への期待により応える必要があるとしている。

