広報、マーケティングなどコミュニケーションビジネスの世界には多様な「専門の仕事」があります。人事異動も多い日本企業の場合、専門職としてのキャリアを積もうとした場合、自分なりのキャリアプランも必要とされます。現在、企業のなかで広報職として活躍する人たちは、どのように自分のキャリアプランを考えていたのでしょうか。横のつながりも多い広報の世界。本コラムではリレー形式で、「広報の仕事とキャリア」をテーマにバトンをつないでいただきます。東京センチュリーの藤村明美さんからの紹介で今回、登場するのはファミリーマートの樋口雄士さんです。
Q1: 現在の仕事の内容とは?
現在私は、ファミリーマート 広報部から伊藤忠商事 広報部 報道・企画制作室に出向し、主にメディア対応を担当しています。具体的には、プレスリリースの発信、記者発表会の企画・運営、新聞・テレビ・WEBメディアなどの記者対応を通じて、企業としての情報発信を行っています。
伊藤忠商事は、1858年に初代伊藤忠兵衛が、麻布の行商から始めた歴史ある総合商社です。現在は、世界61カ国に約90の拠点を持ち、事業領域として 「繊維」「機械」「金属」「エネルギー・化学品」「食料」「住生活」「情報・金融」 のそれぞれの名前を冠した 7つのカンパニーと、「第8カンパニー」を含めた、8つのカンパニーにて、国内、輸出入及び三国間取引を行うほか、国内外における事業投資など、幅広いビジネスを展開しています。
「第8カンパニー」というのは、異業種融合・カンパニー横断の取り組みを加速させ、主にファミリーマートなど、生活消費分野に強みを持つ様々なビジネス基盤を最大限活用しながら、市場や消費者ニーズに対応した「マーケットインの発想」による新たなビジネスの創出・客先開拓を行うカンパニーです。
また、伊藤忠商事には、260社以上のグループ企業があり、その広報部門間での連携を強めるために日頃から密に連携をとることはもちろんのこと、広報実務担当者同士のネットワーク構築や、知識・知見の共有を目的とした「伊藤忠グループ広報連絡会」というイベントを定期的に開催するなど、広報分野においてもグループ企業間でのシナジーを生み出す取り組みを行っています。