価格と機能面で夏商戦を制する
ワークマンは、作業着メーカーとして培った技術を生かし、熱中症対策商品を展開する。世界初の新素材を使用した「XShelter 暑熱軽減ウェア」シリーズは春夏シーズンから10アイテムを販売開始し、初年度の販売計画は47万点、計画販売金額は22億円を見込んでいる。ほか、UVカットに特化した女性向けウェアやバッテリー搭載の「冷房服」なども訴求し、機能性と価格の両面でユニクロなどの競合アパレルに挑戦する。
熱中症対策商品を着用した専務取締役の土屋哲雄氏(中央)とモデル
熱中症の患者数は、2021年以降増加傾向にある。厚生労働省は4月に労働安全衛生規則を改正し、事業者に対し熱中症対策を罰則付きで義務付けた。改正規則は6月から施行される。
同社は、普段の作業着や日常着としても着用できる暑熱対策ウェアの開発に取り組んできた。企画は2023年からスタートし、熱中症リスクにつながる輻射熱や湿度などにも対応可能な14の機能を持つ新素材を開発した。2種類の異なる機能糸を用いて、生地の表面と裏面に違う機能性を併せ持った特殊生地構造で、速乾性にも優れている。
「XShelter 暑熱軽減ウェア」は、日本赤十字看護大学附属災害救護研究所の災害対策専門家の知見も取り入れて開発された。ラインアップには、作業用、普段着用、子ども用ウェアなどが含まれる。プロテクトフード付きの「暑熱軽減フーディー」(税込2900円)、子ども向けの「暑熱軽減フーディーKids」(同1900円)などを販売する。
