ローランド・ベルガーが2030年問題を警鐘 エンタメ産業の二極化進む

地殻変動が起きているエンタメ業界

経営コンサルティングファームのローランド・ベルガーは、大きな変換点を迎えているエンタメ業界に関する最新レポート「エンタメ産業の科学革命時代」を発表した。

レポートでは、エンタメ業界が様々なコンテンツの制作量が過去最大規模にまで到達し、同時に制作費も高騰する「コンテンツバブル」を迎えていると分析。また、これまでエンタメ業界をリードしてきた放送局などの従来型プレイヤーが変化を迫られる一方、オンラインを主戦場にコンテンツ配信を行う新興プレイヤーが急拡大。加えて、コンテンツを制作し販売するだけでなく、そのIPを様々な形態に変える二次利用を制するプレイヤーの勢いが増してると指摘する。

このような状況下のエンタメ業界は、過渡期を経て、今後のエンタメ産業を取り巻く環境の変化、エンタメ・非エンタメ企業への提言をレポートにまとめている。

コンテンツの量・制作費が増加し続ける中で、「エンタメバブルの崩壊」の可能性を示唆する。韓国では既にバブル崩壊が開始し、ドラマ制作量が減少傾向に転じているという。配信プラットフォーマーも現在のビジネスモデルでは、制作費・制作数増加にいずれ耐えきれなくなる。こうした変化からエンタメ産業は、(1)IPラグジュアリー/ブランドオーナー、(2)大量生産D2C、(3)エンタメドアノック、(4)OEM、(5)インフラ/PFプレイヤー──の5つのプレイヤー類型に将来的に収斂していくと予測する。強力なIPを保有する場合は二次利用で稼ぐ一方で、IPの大量生産によって一次利用で稼ぐなど立場によって収益ポイントが変わる。また圧倒的な予算・時間をかけたラグジュアリーなコンテンツと、AIなどを活用して低予算で制作されたコモディティなコンテンツの二極化が進むと、レポートでは示す。

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