Q1:現在の仕事の内容とは?
アドビの広報本部長です。アドビではメディア対応とソーシャルメディア運用が広報部の仕事内容となっていて、そこの管理職ということになります。
Q2:これまでの職歴は?
ホンダモビリティランド*で新卒で広報に配属、転職してボッシュでは営業、古舘プロジェクトではタレントマネージメント、シーメンスEDA*ではマーケティングも経験しています。広報を本格的に始めたのは2004年アップルに転職した時からで、その後NECパーソナルコンピュータとレノボの広報(この両社はジョイントベンチャーで内部的には広報などの間接部門は両ブランドの業務を兼務しています)、そして2022年から現職です。
(*社名はいずれも現在の社名)
Q3:転職や社内異動などに際して、強く意識したこととは?
営業で数字に追われる世界を経験したのですが、これはどうも性格に合わないと思い、自分の強みはなんなんだろうと考えるようになりました。そこで元々文章を書くのが好きだったことを思い出し、業種にはあまりこだわらず広報とマーケティングの求人に応募しました。また当時は日本企業があまり中途採用をおこなっていなかったため、外資系を狙って転職活動をしました。
2005年に転機があり、アップルで当時イベントマネージャーと広報を半々で担当していましたが、その年CEOのスティーブ・ジョブズが来日して広報イベントをやることになったため、兼務ではとても回らないということになり、それを機に広報フルタイムとなりました。
この時、本社の広報担当VPから「あなたイベントと広報どっちをやりたいの?」といきなり即答を求められて、その場で「広報!」と答えました。その後20年以上自分が広報をやることになるとはこの時は、思ってもいませんでした。
ちなみにこの人はケイティ・コットンというアメリカの広報の世界では知られた存在で、そんな人を前に「広報をやりたいです」という以外の選択肢はない雰囲気でした。しかし、結果的にこの方から広報について多くの薫陶を受けられたことが、自分がその後広報をやる大きな財産になっています。