社会に対する恐怖心。「それになること」がこわい
続いては「社会に対する恐怖心」にまつわる展示。家族・会社・国などあらゆる社会(共同体)のなかで生じる「存在しない」ものへの恐怖心を紹介している。前パートと違い実態がないものが多く、恐怖心は自身のアイデンティティを投影し、多様な恐怖心を生み出していることがうかがえる。たとえば、とある29歳の男性が購入した老化防止のサプリメントの大量の空き瓶や、個人ブロガーが「買ってよかった4選」に選んだ臭気測定器などが展示されているが、これらは人の社会的営み(コミュニケーション)の中で生まれる恐怖心だ。