ヘアカラーリング製品などを展開するダリヤは、セルフ白髪染めヘアカラーにおいて11年ぶりとなる新商品「サロン ド プロ オイルリッチクリームヘアカラー」を発売した。特定エリアでのシェアを高める施策として、宣伝会議が運営する「日本のメディア」を活用し、「サッポロドラッグストア(サツドラ)」との流通企画を展開。北海道テレビ放送(HTB)が提案した地元ならではの企画がインストアでのシェア獲得につながった。ダリヤの下野憲太郎氏に、プロモーションのカギを聞いた。
セルフ白髪染めは、お客様の「1回目」が最大のカギ
ダリヤは、ヘアカラーを主軸に製造・販売を行う化粧品メーカー。看板ともいえるセルフ白髪染めブランド「サロン ド プロ」は、市場での安定したシェアを誇る。「セルフ白髪染めマーケットは停滞しており、各メーカーのシェアはここ10年ほぼ変動がない。ダリヤのシェアも10年ほど横ばいで、商品のリニューアルこそ続けていたもののヘアカラーの新商品は出しておらず、主力シリーズの購買者の年齢層も上がっている」と下野氏は言う。
セルフ白髪染めというものは、「移動の手間も少なく手軽」「予約いらずで、好きな時に染められる」ということから、一度お客様に定着してしまえば続けて購入してもらえるため、需要は安定する。だが、「失敗したくない」「買い続けている商品で安心」という理由からブランドスイッチしにくい特性になっており、新商品の育ちにくさにもつながっている。
セルフ白髪染めの購買層は、白髪が生え始める30代後半~40代から始まり、ボリュームゾーンは50~60代。しかし、白髪染めの頻度が低い40代以下はセルフ白髪染めではなく美容院で染めることが多く、ボリュームゾーンの購買年齢も上がる一方で白髪染めを卒業する人も多くなっていた。
初めてセルフ白髪染めにふれる40・50代をターゲットに
そこで、セルフ白髪染めのブランドスイッチのしにくさや購買年齢の上昇、40代までのシェアの低さを打破すべく、新商品の開発に踏み切ったという。ターゲットが抱える悩みの深掘りから思考を重ね企画・開発を進行した。
新商品は「サロン ド プロ」の「オイルリッチクリームヘアカラー」。クリームを混ぜるタイプではなく、ワンプッシュクリームタイプを採用しているため手軽に使えて飛び散らない。白髪が染まるだけでなく、オイルをまとったようなツヤ髪に仕上げられることでセルフカラーの悩みのひとつである髪へのダメージに寄り添った。さらにピンクやアッシュなどカラーバリエーションを豊富に用意し、10〜20代の頃にヘアカラーを楽しんできた年代にも満足してもらえるような、渾身の新商品となった。
今回は11年ぶりの新商品であり、必ず成功させたいという思いから、従来のプロモーション手法だけでなく新たな手法でのプロモーションを求め、宣伝会議の運営する「日本のメディア」のオファーサービスを活用するに至った。

