企業の思いや取り組みを伝える手段として活用が進むオウンドメディア。「働く場」としての企業の魅力が伝わることで共感が生まれ、求職者との関係構築につながるケースもあります。オウンドメディアによってどのような変化が生まれているのでしょうか。
※本記事は、2025年6月12日に開催した「宣伝会議マーケティングサミット」でのパネルディスカッションの内容をレポートしています。広報会議2025年9月号でも同内容をお読みいただけます。
馬居
:クラシコムは2006年に創業し、翌年から主要サービス「北欧、暮らしの道具店」をスタートしました。私はもともとフリーランスとして、クラシコムが発信するメディアの編集や採用を手伝っていましたが、のちに社員となり広報機能を立ち上げました。
人事企画室の中に人事担当者と広報担当者がおり、組織開発からステークホルダーへの発信まで一貫性を持って取り組みやすい体制になっています。
座間
:丸井グループは1931年に創業し、商業施設「マルイ」を中心とした小売事業やクレジットカード「エポスカード」を軸にした金融事業などを展開しています。
グループ会社間で職種変更を積極的に行っており、私は入社してから店舗での接客や改装業務を経験し、人事部へ異動。その後、広報室に配属となり、コーポレート広報を担っています。
─採用に関連した広報活動や、注力しているオウンドメディアを教えてください。馬居
:「北欧、暮らしの道具店」ではお客さま向けに様々なコンテンツを発信しています。そこで生まれたサービスや商品に対する共感が、求人応募につながっています。採用において「北欧、暮らしの道具店」にカルチャーフィットしているかどうかは重視している点です。
ただし、業務の中には外部からは見えづらい専門性の高い仕事もあります。例えばMD(マーチャンダイジング)もそのひとつ。可愛い雑貨を買い付けるイメージを持たれがちですが、実際は仕入れや売上を綿密に管理し数字と向き合う職種でもあります。