徹底した注意喚起で被害を抑える
夏場の主役である小型ファンやエアコンにおいて、猛暑対策として少しでも高性能な製品を求めるユーザー心理に付け込んだ悪質な偽広告が横行している。機能や効果を偽るだけでなく、メーカー名やロゴを無断で使用するケースも見られ、名前を使われた企業にクレームが寄せられるなどの被害も発生している。こうした偽広告について、メーカーや販売店に取材した。
大手家電メーカーのパナソニックも、被害を受けた企業の一つで、「パナソニック開発の世界最小エアコン」とうたう偽広告が確認されている。同社は6月頃から自社を騙った偽広告の存在を把握。7月8日からWebサイトなどで注意喚起を行っている。同社と無関係な製品を販売するECサイトや、これらに誘導する偽広告についても、一切関与していないことを強調している。
偽広告を見た人からの問い合わせが複数寄せられている。同社では、偽広告が確認され次第、プラットフォーマーに対して削除申請を行うなどの対策を講じている。自社を騙った広告について「当社とは無関係であり、大変遺憾である」とコメントした。
小売りにも問い合わせ殺到
販売店も被害を受けており、ヤマダデンキのロゴを無断で使用したサーキュレーターの偽広告が確認されている。店頭では「広告で見た商品を買いたい」「広告の内容は本当か」といった顧客からの問い合わせが寄せられ、同社は7月3日に偽広告に関する注意喚起を自社Webサイトに掲載した。