経済広報センターは8月1日、2025年(第41回)「企業広報賞」の結果を発表した。「企業広報大賞」にりそなホールディングス、「企業広報経営者賞」にファミリーマート 代表取締役社長の細見研介氏を選出。また、「企業広報功労・奨励賞」として、西日本シティ銀行広報文化部と西松建設 広報部長の平山勝基氏を選出した。
「企業広報賞」は企業広報の発展を願って1984年に創設され、毎年、優れた企業広報活動を展開している企業や経営者、企業広報の実務者を表彰している。
オープンで誠実な姿勢などが高評価
大賞のりそなホールディングスは、歴史を踏まえ設定した「金融+で、未来をプラスに。」というパーパスの下、全てのステークホルダーとの対話・コミュニケーションを大切にした広報活動を推進し、取材要請に対しても常にオープンで誠実な姿勢を堅持。記者懇談会や勉強会による丁寧な情報発信、経営陣と報道機関との関係構築にも積極的に取り組んでいる。新紙幣発行時など様々な場面において、全国主要拠点間の緊密な連携も進めつつ、きめ細かい取材対応を行い、各社報道につなげた企画力、統率力も印象深く、評価された。
「企業広報経営者賞」を受賞したファミリーマートの細見研介氏は、経営方針や社会課題への取り組みを幅広いステークホルダーに向けて自身の言葉で積極的に発信。広報活動における圧倒的なリーダーシップとインパクトのある広報効果で広く存在感を示した。業界の常識を覆す品質とデザインで大きな反響を得た「コンビニエンスウェア事業」や、トップ自らが企業の姿勢を明瞭に伝えた主力商品発表会などで発揮された主体性、独創性、行動力が評価された。
インターナルコミュニケーション活性化への寄与も
「企業広報功労・奨励賞」受賞の西日本シティ銀行の広報文化部は、「地域の発展なくして、当行の発展なし」との変わらない信念の下、広報部を「広報文化部」と改称し、多様な地域貢献活動を展開。「フードドライブ活動」による子ども食堂支援や未来を担う子どもたちへの継続的な金融リテラシー教育を実施している。独自の公式キャラクターを活用した地域密着型活動も注目され、社会に対する真摯な貢献が高評価につながった。
また、西松建設の平山勝基氏は、社会における存在意義を常に問い直し、信頼回復への取り組みの最前線で広報活動を力強くけん引。創業150周年(2024年)をブランド戦略の要と位置付け、少数精鋭の体制で情報発信を多角的かつ戦略的に展開し、企業イメージを飛躍的に向上させた。明確な目的意識を持ってまい進し、対外的なイメージの改善だけでなく、インターナルコミュニケーションの活性化にも大きく寄与している点が高く評価された。
