お金のアレコレに距離を感じるシニア、不安な若者に寄り添えるか/三菱UFJ「エムット」CM

三菱UFJ銀行などからなる三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、個人向けの金融サービスブランド「エムット」を6月に立ち上げました。大物タレントを起用し、王道感と爽やかさのあるテレビCMからは、お金にまつわるあらゆる課題に寄り添う意思は伝わってくるものの、元味の素クリエイティブディレクターの名久井貴詞さんは、どうしてもモヤモヤ感がぬぐい切れないといいます。商品説明が難しい金融サービスならではの難しさもあるかもしれませんが……。
三菱UFJ銀行「エムット始まる」篇(30秒)

新サービスの登場を伝える清潔感あるCM

ここんところ依頼される論評の対象CMがなかなか難しいものが多いです。それだけ商品をズド~ンと描くCMが減ったのか、それとも描きにくい時合いなのか……、どちらでしょうか?

今回のCM、三菱UFJ銀行「エムット始まる」篇は、新しいサービスを始めるということは容易に理解できるモノでした。

木村拓哉と石原さとみを起用して、シンプルなセットで、赤基調の衣装、

「お金のコトって難しいよね!」
「貯め方も増やし方も」「使い方も!」
「それな~」
「お金って毎日の生活で大切なモノだよね~」
「と言うコトは、人生にとって大切なモノ」
「まっ、ちょっと大げさだけど、確かにね」
「大切。大切」
「だからこの国の皆が」「お金と仲良くなれるサービスを」
「そう、そこ!」
Na:三菱UFJ銀行から新しいお金との関わり方、お金のアレコレ、まるっと、エムット始まる。「まるっと!」「エムット!」

私の携帯の三菱UFJ銀行アプリもエムットマークにいつのまにか変わっていて、これもCMがスタートしたのと連動しているんだと認識することになりました。

CMそのものは、二人の掛け合いもスッキリしていて、画質から感じる清潔感も良く、銀行らしいと感じとれるものです。さらに二人の会話の内容も、確かにそうだよね!といえる内容です。三菱UFJ銀行が新しいサービスを始めるということが、無理なく理解の進むCMであるという点では、及第点なのだろうと思います。

しかし、詳しい内容を知るには、問い合わせ?なのかな……と、CMに出ている高齢の男性などは、そう思うんだろうな~と感じました。

こういったお金のサービスの改良?改善?……改革?について、デジタル化による効率的進化であり、コスパから最近のタイパ含め今までの銀行サービスの枠を越えた、新しいシステムなのだと、お客様は捉えきれているのか?追い付いているのか?と感じています。

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