「ポッキー」10年ぶり刷新 ロングセラーは“赤い箱”を守り、“中身”を変えた

江崎グリコは9月2日、定番の「ポッキーチョコレート」と「ポッキー極細」を10年ぶりにリニューアル発売する。原材料を厳選しシンプルな設計へ改め、生活者の安心志向に対応するほか、味わいを変更。ブランドスローガン「Share happiness!(シェアハピネス)」も時代に合わせて再解釈した。8月20日には東京都内でメディア発表会を開催し、改良の背景やポイント、今後のブランド方針を明らかにした。

写真 人物 発表会に登壇した、グローバルブランド事業部のPockyマーケティンググループ 三浦啓吾マネージャー(左)と同 鈴木葵氏(中央)、商品開発部 鋤本浩司氏

発表会に登壇した、グローバルブランド事業部のPockyマーケティンググループ 三浦啓吾マネージャー(左)と同 鈴木葵氏(中央)、商品開発部 鋤本浩司氏

素材本来の味わいの向上を

ポッキーの中身を全面的に見直し、カカオの香りとコクを強めるとともに、プレッツェルとの一体感や風味の厚みを高めた。チョコレートは、世界中の様々なカカオを検証し、従来の2種類設計からペルー産を含む複数産地を組み合わせる設計へ改良。製法も吟味し、スパイシー、フローラル、フルーティが共存する複雑な香りを目指した。

プレッツェルには国産全粒粉を5%配合して発酵バターも加え、次々と手に取りたくなるよう香ばしさとコクを深めた。全体では原材料数を従来の16から13に削減。ショートニングや色素や膨張剤を省き、素材由来の味わいで成立させるシンプルな設計に改めたという。

こだわりについて、開発部の鋤本氏は「発酵や乾燥、焙煎の条件によって風味が大きく変わることを確認し、最適な組み合わせを見つけるまでに何百回もの試作を重ねた」とコメント

こだわりについて、開発部の鋤本氏は「発酵や乾燥、焙煎の条件によって風味が大きく変わることを確認し、最適な組み合わせを見つけるまでに何百回もの試作を重ねた」とコメント

「赤箱」踏襲もひと箱10g減

一方、パッケージはブランド資産である赤い箱とポッキーがクロスしたシズルを含むデザインイメージは据え置き。ポッキーのクロスの角度や広がり方を微調整したほか、一部フォントや内袋を変更し、手に取った際においしさやブランドイメージが伝わりやすい仕様とした。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 1769 / 2364 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ