広告メディアの価値訴求 「注視率」という新たな指標
コロナ禍以降、日本国内でもユーザー数を増やしてきたOTTサービス。そんなOTTサービスを象徴する存在であるNetflixは、長らくアドフリーフォーマットを採用してきたが、2022年11月より、日本でも広告付きプランを開始した。同社では有料のサービスにおいて、どのように広告体験を設計しているのだろうか。
Netflixで国内の広告事業を統括する田中氏は「Netflixを広告プラットフォームとしては考えていない」と説明する。さらに「視聴者が広告もエンターテインメントのひとつとして受け取れるような配信を目指している」と続けた。
この考え方の背景にあるのが、同社のグローバルミッション「Entertain the World(世界を楽しませる)」だ。広告配信においても、メンバーの視聴体験を毀損せず、むしろポジティブな体験に変えていくことを目指しているという。
この戦略を支えているのが、同社がこれまで培ってきたコンテンツの質だ。日本市場ではNetflixシリーズ「地面師たち」「極悪女王」などのオリジナル作品が高い人気を獲得。第三者機関の調査によると、日本のOTTオリジナル作品トップ10のうち8作品がNetflix作品だったという実績もある。また2025年4月配信のNetflix映画『新幹線大爆破』 がNetflix 週間グローバルTOP10に入るなど、ローカルコンテンツのグローバル展開も加速。今後も人気シリーズや映画の最新作配信が予定されている。