日本広告制作協会(OAC/名久井貴詞理事長)は、今年8月に「輪島に元気を届ける、カレンダープロジェクト」を開始。2024年の能登半島地震・集中豪雨で被災し、仮設住宅での生活を余儀なくされている石川県輪島市の人々の支援を目的に、クラウドファンディングを実施している。
OACでは、東日本大震災で被災した岩手県大槌町の支援として、2012年から2021年までの約10年にわたり、仮設住宅に暮らす人々に向けて「心和むカレンダー」を贈呈してきた。大槌町へ届けたカレンダーは毎年、町民から大きな反響があった。そして制作者たちは仮設住宅での生活が長きに及ぶことも実感したという。
そこで今回、長年岩手県大槌町で行ってきたクリエイティブでの支援経験を活かし、輪島で暮らす人々の心のケアとして日々を前向きになれるカレンダーの制作を行うことになった。
本プロジェクトでは「地元輪島にまつわること」を各月のテーマとする2026年版カレンダーをOAC所属クリエイターが制作し、輪島市の仮設住宅全世帯(3,000戸)に配布予定。その制作関連費(印刷代等)に関する支援を募るべく、クラウドファンディングを開始した。
「カレンダーは、毎日目にするものだからこそ、生活のリズムを整えたり、ちょっとした楽しみや季節の変化を感じられる存在。このカレンダーが、ふとした瞬間に『また1日、がんばろう』と思えるきっかけになれば。前に進もうとする気持ちに、そっと寄り添えるものであれば」と、OAC 三上峰生事務局長。
OACでは輪島市の支援調整窓口と打ち合わせを重ね、輪島にまつわることを各月のテーマに制作することを決定。打ち合わせでは、まだ復興していない場所や祭りのことなども上がり、最終的には地元の状況に沿ったテーマで、輪島の方に寄り添い制作していくこととなった。将来的には大槌町で実施した支援と同様に、地元の小学生とのコラボレーションも検討している。
今回の施策では、A4(見開きA3)サイズで28p、仮設住宅3,000世帯、その他の輪島市に住む人を含め3,500部のカレンダー制作を予定している。クラウドファンディングはREADY FORで実施しており、目標金額は100万円。9月30日(火)午後11時まで募集を続ける。
「たかがカレンダー、されどカレンダーですが、心を和ませること、それも大事な復興支援です。輪島、OACで検索していただき、皆さまも輪島の方々に寄り添っていただけると幸いです」(日本広告制作協会 OAC)
OACでは、クリエイティブでボランティア活動=社会貢献活動をする「クリボラ」活動とし、これまでに「ココロをつなぐ1行タクシー」「三陸鉄道沿線 魅力発信カレンダー」「岩手県大槌町 出前授業&カレンダー」「銭湯ポスター総選挙」といった活動を行っている。

