飲みの席での後悔、みなさんも少なからず経験があるのではないでしょうか。その理由として最もありがちなのが、聞かれてもいない状況での「自分語り」。
気心知れた昔からの仲間ならまだしも、下の世代やそれほど近い関係ではない人との飲み会において、「自分語りのし過ぎは万死に値する」と言っても過言ではありません。
かく言う私も、若いときの挫折、転職経験、かつてのブラックな働きぶりを雄弁に語った翌朝は、アルコールの摂取量に関係なく胸焼け確定なのです。後悔による二日酔いには胃腸薬も効きません。
普段からさまざまな業種、職種の人たちと接していますが、優秀だなあと思う人に共通しているのは「聞き上手」であること。もちろんしゃべり上手の人も多いですが、聞き上手であることがベース。
仕事でもプライベートでも、モテる人ってそうではないでしょうか。話す力より、話を引き出す力がある相手に、また会いたいと思う。売れっ子ホストだって、人気番組のMCだって、自分の話ばかりしないですよね。口よりまず、耳で勝負していると思うのです。
そしてこれは、世の中に出ている広告においてもきっとそうなのではないか……。広告=発信する側=しゃべる側に見えがちですが、実はメッセージを放つまでに、世の中の声に耳を澄ませた形跡がちゃんとある(はず)。
コピー書いたり企画を触り始める前に、インタビューとか市場調査とかオリエンシートを読み込む、といった「聞く」をやることで、結果的に「書く」が強くなる。
そういえば歌がうまい人って、耳がいい人、多いですもんね。
この広告、ちゃんと効いてるな
この広告、ちゃんと聞いてるな
どちらも大事にしなければ……。みなさんも、言いたいこと言えてスッキリ〜、にならないようくれぐれもご注意ください。ぼくはそれで過去にたくさん失敗しております。

