唯一無二の存在で30年 「たまごっち」累計出荷数1億個突破の軌跡

「世話のやけるよろこびを世界中の人々に。」をブランドパーパスに掲げ、唯一無二のキャラクターとして長年愛されてきた携帯型デジタルペット「たまごっち」。バンダイは8月28日にシリーズの国内外累計出荷数が1億個を突破したと発表した。2026年には発売から30周年を迎える同シリーズが、ロングセラーブランドになるまでの軌跡とは。

50%以上が海外へ出荷 世界中でブームを起こすIPに

1996年に日本で発売を開始したたまごっちは、すぐに人気に火がつき、「購入が困難だ」という問い合わせが1日1万件を超していた。翌年にはアメリカで「TAMAGOTCHI」として英語版での発売も開始され、カナダ、ヨーロッパ、アジアと世界的ブームとなった。

発売当時のたまごっち(たまごっち公式サイトより)

発売当時のたまごっち(たまごっち公式サイトより)

発売からわずか8カ月で国内外累計1000万個を突破。これまでの出荷数のうち海外への出荷数が50%以上を占めており、日本の49%に続き、アメリカが33%、ヨーロッパが16%、日本以外のアジアが2%と海外からも支持されるIPへと成長している。

2004年に再ヒット 時代やデバイスの変化に合わせたプロモーション

発売当時2 年半で4000 万個を突破するも、ブームの収束により、一時は販売を停止していた期間もあった。それでも、時代の流れや、デバイスのテーマに合わせたプロモーションが成功し、2004年発売の赤外線通信機能を搭載した「かえってきた!たまごっちプラス」と「祝ケータイかいツー!たまごっちプラス」は1 年間で約500 万個を販売する再ヒットとなった。

また、2018年の「Original Tamagotchi」はリバイバルするにあたり、「自分に合ったデザインを選べる」といったファッションの視点や、推し活の要素を取り入れて告知を行い、若年層を中心に需要が増加。昨今の「平成レトロブーム」も追い風になり、さらに出荷数をおしあげた。

最近では、「推しのカラー」のたまごっちを服やカバンにつけるZ 世代も多くみられるという。

最近では、「推しのカラー」のたまごっちを服やカバンにつけるZ 世代も多くみられるという。

歴代の商品を通じて伝え続けた「お世話をする愛おしさ」

シリーズは2026年に発売30周年を迎える。今年7月の最新作「Tamagotchi Paradise」のプロモーションでは、「たまごっちラボ」をテーマに映像やイベントブースの制作など多彩な施策を展開している。

同社の担当者は、たまごっちが長く支持される理由を次のように語る。「時代に合わせた変化を遂げながら、『1つの生き物をお世話するということが大変だけど愛おしい』という体験を一貫して伝えてきました」。

唯一無二のキャラクターと独自の世界観を軸にしたプロモーションを通じて、同シリーズはさらなるブランドの進化を目指している。

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「Tamagotchi Paradise」のプロモーションでは、「たまごっちラボ」をテーマにプロモーションを展開。

「Tamagotchi Paradise」のプロモーションでは、「たまごっちラボ」をテーマにプロモーションを展開。


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