「ポテサラじいさん」から続く「タイパ=手抜き」論争 偏見に挑んできた「味の素」の思い

タイパ消費を後押しするSNS投稿

ミツカンの「冷やし中華なんてこれだけでも充分美味しいです。」という投稿をきっかけに加速した「そうめん・冷やし中華論争」。すでに収束しているものの、一連の炎上からは「タイパ」=「手抜き」と捉える人が少なくないことがうかがえた。「タイパ」を特徴とする商品が増える一方、こうした偏見でユーザーが利用に後ろめたさを感じてしまう懸念もある。

そんな中、「手抜き」を「手“間”抜き」と表現し、「タイパ商品」を取り入れる人を応援しているのは冷凍食品などを手掛ける「味の素」だ。2020年に類似テーマで発生したSNS論争に対しても、「手“間”抜き」というワードで一石を投じた同社に、「タイパ」への考え方やコミュニケーションについて聞いた。

「手抜き」ではなく「手”間”抜き」として提案されている冷凍餃子(画像はイメージ)

「手抜き」ではなく「手”間”抜き」として提案されている冷凍餃子(画像はイメージ)

2025年8月頃、SNSでは「そうめんは重労働かどうか」という論争が起きた。ゆで時間7分のパスタが「男子大学生の手抜きメシ」とされる一方で、主婦がゆで時間2分のそうめんを「重労働」と表現していると指摘する投稿が発端となった。

この流れに乗る形で、ミツカン広報は8月13日に「冷やし中華のつゆ」と麺の写真とともに「冷やし中華なんてこれだけでも充分美味しいです。」と投稿した。これに対し「女性蔑視」「主婦の努力を無駄にしている」などの批判が相次ぎ、投稿の削除と謝罪文の掲載に追い込まれた。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 1609 / 2160 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ