「丸亀製麺」など 店長報酬を最大2000万円に トリドールHDが掲げる「心的資本経営」とは

従業員と顧客の「心」を資本に

讃岐うどん専門店「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングス(HD)は、新たな経営思想「心的資本経営」に取り組んでいる。これは「人的資本経営」をさらに深化させた独自の手法と位置付けており、従業員の「安心感」「貢献実感」のほか、顧客の「感動」といった心の状態を数値化して向上させる。そのため、丸亀製麺を始めとした外食ブランドでは、従来の店長業務の一部を副店長などに移管し、店舗ごとのエンゲージメント向上に注力する新制度の導入を推進。新制度下での成果に応じて、店長の報酬を最大2000万円に引き上げる。

9月17日にトリドールHD本社(東京・渋谷)で開催したメディア向けの説明会で心的資本経営について解説する粟田貴也社長 兼CEO

国内の人口減少に伴う人手不足が課題となり、省人化や機械化が進む中で、同社は手作りによる「感動体験」を重視している。例えば、丸亀製麺ではセントラルキッチンを持たず、すべての店舗で粉から打ち立てのうどんを提供している。

従来の「人的資本経営」が人の知識やスキルなどを資本として中長期的な企業価値向上を目指すのに対し、心的資本経営は「心」(意欲や積極性など)を資本と捉え、永続的な経営を実現する思想としている。「従業員の心の幸せ」と「顧客の心の感動」の双方を満たし続けることで、持続的な事業成長を目指す。

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