広報活動を通じて、地域のために頑張っている人を応援したい!(三重県名張市・高嶋義典氏)

広報、マーケティングなどコミュニケーションビジネスの世界には多様な「専門の仕事」があります。専門職としてのキャリアを積もうとした場合、自分なりのキャリアプランも必要とされます。現在、地方自治体のなかで広報職として活躍する人たちは、どのように自分のスキル形成について考えているのでしょうか。本コラムではリレー形式で、自身の考えをお話いただきます。愛知県東浦町の伊藤大輔さんからの紹介で今回、登場するのは三重県名張市の 高嶋義典さんです。
avatar

高嶋義典氏

三重県名張市 
なばりの未来創造部 
広報シティプロモーション推進室 
係長

平成14年入庁。翌年から10年間広報を担当。「モノクロ・タブロイド・月4回発行」というガラパゴス的進化を遂げた広報紙を編集。地道に紙面クオリティ向上を目指し、平成23年全国広報コンクール広報紙市部で3席に初入選。令和2年から再び広報を担当し、広報戦略やシティプロモーション戦略策定に携わり、令和6年に念願の広報紙カラー化を果たす。現在広報担当16年目。全国広報コンクール入選4回。

Q1:現在の仕事内容について教えてください。

はじめまして!三重県名張市の高嶋と申します。かつて伊賀忍者が活躍した名張市は、大阪のベッドタウンとして飛躍的に人口が急増(3万人⇒8.5万人)。昭和56年には、人口増加率全国一を記録した「移住先進地」でもあります。移住者が多いまちで住民同士の支え合いが育まれ、「地域共生」のまちづくりが進みます。

忍者が修行したと伝わる名張市の観光地「赤目四十八滝」。

忍者が修行したと伝わる名張市の観光地「赤目四十八滝」。

山間部に住宅地が次々に造成され、かつて人口が急増した名張市。

山間部に住宅地が次々に造成され、かつて人口が急増した名張市。

地域共生の取り組みは、WHOなどによる視察も。

地域共生の取り組みは、WHOなどによる視察も。

名張市のブランドロゴは「なんとかなるなる。なばりです。」。令和6年3月、シティプロモーションの取組の一環として、地域を担う若者によるワークショップで誕生しました。悩みや不安なことも支え合いでなんとかなる!!そんなまちの姿を現しています。

市民発!のブランドロゴ「なんとかなるなる。なばりです。」。

市民発!のブランドロゴ「なんとかなるなる。なばりです。」。

ただ、人口は、平成12年の8万5千人をピークに減少に転じ、高齢化率も30%超。さらに、人口増加当時の急激なインフラ整備が財政を圧迫。そして、地域の担い手不足。市政や地域の課題が山積しています。

広報なばり 令和6年12月号では、市の行財政運営の厳しい現状を特集。

広報なばり 令和6年12月号では、市の行財政運営の厳しい現状を特集。

広報紙を編集し始めたころ、先輩から「問題提起型の広報を目指せ」とはっぱをかけられたものですが、市民の皆さんに、まちの課題を知ってもらい、積極的に関わってもらうためにも、今まさに「広報」が果たす役割が増しているのだと思います。

筆者の若かりしころ。

筆者の若かりしころ。

そういうわけで、広報担当に出戻ったころ、広報の役割や方向性を改めて整理して、令和3年、広報戦略を策定しました。「伝える」から「伝わる」ことを目指す、多様な広報媒体を生かす、そして、全庁的な広報力の向上など、目指す広報のあり方を内外に示すためのものです。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2683 / 3283 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ