広告会社頼みやめた世界陸上、スポンサー獲得「当初計画を上回った」

世界陸上のスポンサー各社

9月21日に閉幕した東京2025世界陸上競技選手権大会。日本勢の競技結果はメダル2個含む入賞11個で過去最多タイとなった。また9日間の総入場者数も61万9288人で、熱い声援が送られ、盛況に終えた。

世界記録(ワールドレコード)を記録した際に、SEIKOの黄色のタイマークロックがカメラに抜かれて一際目立つ。これはセイコーグループ社が国際陸上競技連盟(World Athletics)とスポンサー契約を締結しており、世界選手権のタイムや距離を刻むオフィシャルタイマーを務めているからだ。セイコー以外には、グローバルパートナーとしてアシックス、ホンダ、ソニー、TDK、メディアパートナーとしてTBSテレビ、サポーターとして森永製菓、大塚製薬、サプライヤーとしてJAL、サロンパス(久光製薬)らが名を連ねる。また日本陸上競技連盟のスポンサーには、日本代表オフィシャルパートナーにACNホールディングス、トップパートナーにアシックス、メジャーパートナーにポカリスエット(大塚製薬)、JAL、ニシ・スポーツ、SEKISUI(積水化学工業)などが並ぶ。

World Athleticsのサイトより。ワールドパートナー一覧。イベントサポーターが東京2025世界陸上のパートナー。

広告会社による専任販売から、運営事務局による直接販売へ

上記の企業群とは別に、東京2025世界陸上には別にスポンサーがいる。このスポンサーシップ獲得活動がこれまでのやり方から変わり、動向が注目されていた。東京2025世界陸上の開催に向けて2023年7月に設立された世界陸上財団がスポンサーシップ獲得活動を担うが、同組織が23年12月にスポンサーシップ販売方針を策定し、公表していた。方針では「当財団は、大会ビジョンにおいて『フェアネスを体現した信頼される組織運営を通じて、未来に向けた国際スポーツの新しい世界標準、“東京モデル”を確立』を掲げており、スポンサーシップ販売方針においても、カテゴリー(業種)ごとに公募・入札を実施するなど、透明性の高いオープンで新しい手法を採用いたします」と記載されている。つまり透明性を高めるために広告会社を介さず、財団による「直接販売」による公募・入札制に切り替えた。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 1352 / 2194 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ