面白い企画は考えるな、自分。 面白法人カヤックの「その手が、あったか。」 其の5

真逆の存在が生んだパワーワード

「令和ギャルの決算説明会資料」も印象的です。決算書は言葉が難しい上、みんな読み慣れていない。この2つを解消するために、決算報告と関係のない真逆の人たちを登場させるのが良い。さっそくブレストをして歌舞伎町のホストや中学生、歌人などがでてきましたが、コミュニケーション能力が高く、ワーディングが面白い令和ギャルに決まりました。

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ギャルたちに第1四半期の決算説明会資料を見せ「どう思う?どうやって友達に説明する?」と、6時間ぐらい話を聞きながら、ギャルと一緒に決算説明会資料を作り直したのです。業務提携は「マブダチ」、売上好調は「儲かる」と、パワーワードがどんどん飛び出してきますし、事業部長をブルベだからと言って青い顔を描いてくれました。結果としては、PRアワードでブロンズ、ACC賞3部門でファイナリストに入賞し、予算をかけずにうまく世の中に出せたと思います。

自分の特性を知ると企画がしやすくなる

失敗は恥ずかしいからしない方がいい、という風潮が世の中にはあるように感じます。ですが、僕は初手で失敗しに行くようにしています。失敗はどんな細かいことでも理由を考えてみると、改善点が見つかることに気付いたからです。僕の特性上、最初から面白いものを考えると、逆に面白くない方へと向かってしまう。ですが、面白くない企画を出してからひねくれた目で企画を見ると、マイナスとマイナスの掛け算で、プラスになるんです。

エジソンの「失敗したことはない、うまくいかない方法を1個見つけただけだ」っていう言葉、めちゃくちゃ共感します。きっとエジソンもひねくれていたと思います。

企画をする上で、自分がどういう人間で、どんな特性があるかを知っていると、結果が良くなるように感じています。今回の「おもしろ突破塾」は、カヤックのCDたちの企画術を聞けるので、どのやり方が自分に近いかを重ね合わせながら、自身の企画の特性を知れるのではないでしょうか。業界を目指してる人も、目指してない人も、自分の考え方を知れることは良いことです。「世の中に何か面白いことを起こしたい」という人は、来てもらえたら嬉しいです。僕からも、ヒントのかけらをできる限り渡したいと思います。

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カヤック おもしろ突破塾 講座概要

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開講日:2025年9月25日(木) 19:00~21:00
※初回のみ木曜に開催、以降は土曜日に開催。
※最終日のみ13:00~
講義回数:7回
開催形式:教室開催(宣伝会議表参道セミナールーム)
※最終回のみ、鎌倉のカヤックのオフィスにて開催
詳細・お申込:こちらから

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合田 ピエール陽太郎

面白法人カヤック
クリエイティブディレクター/コピーライター

NSC東京28期卒業。国内外のカフェでバリスタを経験後、宣伝会議賞の受賞を機に広告業界へ。大阪で4年過ごし、面白法人カヤックにジョイン。メディアミックスやストラテジー、コミュニケーションなど難しい言葉を不得意とし、とにかくがんばる気持ちを軸に企画。通信やエンタメ、行政など幅広い分野で頭をさげる。コメディアン引退。紫綬褒章を懇願、宣伝会議賞CMゴールドなど受賞少数。芸人引退済。


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