2021年創業の令和トラベルは、「あたらしい旅行を、デザインする。」ことをミッションに掲げ、旅行そのものを自ら企画・提供する新しいスタイルの旅行サービスです。ツアーの企画から販売まで自社で一貫して手がけるだけでなく、旅行アプリ『NEWT(ニュート)』を通じて旅行プランの検索や予約、カスタマイズ、情報共有まで行える仕組みを提供しており、カスタマーにとって利便性の高い体験を実現しています。
採用においては、単なる人材補充ではなく、事業やビジョンに共感し、一緒に挑戦できる仲間を迎えることを重視しています。ゼロから組織をつくる創業期の環境の中で、社員一人ひとりがプロダクトやサービスづくりに主体的に関わりながら役割を広げていくことを可能にする体制を整えています。今回は、CHRO(Chief Human Resource Officer/最高人事責任者)の田村博司さんに、こうした採用戦略や組織づくりの考え方について伺いました。
創業期・成長期での採用戦略
━━組織拡大の遍歴を教えてください。
令和トラベルは2021年4月に創業しました。当初のチームはわずか8人で、代表の篠塚(孝哉氏)をはじめ、ビジネスサイドの責任者、マーケター、旅行プランナー、BizDev(ビジネスディベロップメント)、カスタマーサポート、そして私(人事責任者)など多様なメンバーが集まり、立ち上げ期ならではの多様な役割を担ってスタートしました。
立ち上げ期で最も重要なものはプロダクトと考えていました。当社のプロダクト「NEWT」では、エンジニアやデザイナー、PdM(プロダクトマネージャー)などのメンバーが業務委託として参画した後、創業直後に正社員化したメンバーも複数名いたため、事業や組織を理解したメンバーが多く在籍していました。2025年6月現在ではフルタイム社員は約100人規模となり、プロダクト開発体制も内製化が進んで、スピード感のある事業・サービス開発が可能な組織になっています。
━━どのように採用を進めてきましたか。
創業当初の2021年6月に、シード期として22.5億円を調達していたこともあり、2〜3年先を見据えた組織づくりを意識していました。むやみに採用を進めるのではなく、「事業を垂直立ち上げするために必要なタイミングで必要な人材を採る」ことを徹底してきました。また2024年9月にはアーリー期(シリーズA)で総額48億円の追加調達も行い、テクノロジーによる旅行体験の刷新、またグローバル展開を見据え、人事制度のアップデートと採用の強化を行いました。