広報、マーケティングなどコミュニケーションビジネスの世界には多様な「専門の仕事」があります。専門職としてのキャリアを積もうとした場合、自分なりのキャリアプランも必要とされます。現在、地方自治体のなかで広報職として活躍する人たちは、どのように自分のスキル形成について考えているのでしょうか。本コラムではリレー形式で、自身の考えをお話いただきます。名張市役所の高嶋さんからの紹介で今回、登場するのは三重県いなべ市の清田若菜さんです。
Q1:現在の仕事内容について教えてください。
はじめまして!三重県いなべ市役所の清田と申します。
まず、簡単にいなべ市のことを紹介させてください。三重県の北の玄関口に位置するいなべ市は、田園地帯が広がる緑あふれるまちです。市内には3つのキャンプ場があり、自然豊かなアウトドアシティとしてのまちづくりを行っています。
令和7年3月には東海環状自動車道「いなべIC」が開通したことで、名古屋からの交通の便も良くなり、更なる発展が期待されています。株式会社東洋経済新報社の「住みよさランキング2025」では、いなべ市がなんと「三重県1位」「全国25位」を獲得!まさに、来て「いいな」、住んで「いいな」と魅力を感じていただけるまちに。
私はそんな魅力あふれるいなべ市で、広報業務を担っています。主には、月一回発行される「いなべ市情報誌Link」の編集作業です。企画から取材、撮影、編集、校正まで一貫した作成業務のほか、SNSでの情報発信、ホームページの更新やプレスリリース発信業務なども行っています。
Q2:貴組織における広報部門が管轄する仕事の領域について教えてください。
私の所属する広報秘書課は、主にいなべ市の情報を市内外に発信する「広報」業務と、市民の声を聴く「広聴」業務を担っています。
Q3:ご自身が大事にしている「自治体広報における実践の哲学」をお聞かせください。
「いいな」 の連鎖が、まちへの愛につながる、と考えています。
広報秘書課に配属になった5年前、私は突然、Instagram担当になりました。それまで、閲覧専門で楽しんでいたものの、いざ自分が自治体のSNS担当となると何を発信してよいのか、さっぱり分からずにいたため、初投稿するまで3週間もかかってしまいました。初めての投稿は、仕事の帰り道で撮影した青麦が風になびく写真。何てことない風景に、「いいね」が付いて、世界が変わったような気持ちになったのを今でも覚えています。
生まれ育ったまちの何の変哲もない風景が、SNSでたくさんの「いいね」が付いたことで、ありのままの風景にも価値があると気付かせてくれた瞬間でした。そこからは、前任者の投稿を参考にハッシュタグを研究したり、投稿のリーチ数を記録してインサイトを分析したりしながら投稿数を伸ばしていきました。2017年から公式のアカウントを開始し、現在のフォロワー数は8,800を超えました。


