長谷川潤(右)と、長谷川の娘アイヴォリー
子どもの成長への「誇らしさ」と「切なさ」表現
CMの冒頭は、長谷川と娘が歩く散歩道のシーン。長谷川が母として「小さい頃はずっと一緒だったあなたが、手を繋がなくなった。自分の世界ができた」と語り始める。立ち止まり遠くを見つめる娘の姿に、庭で1人宿題をする光景が重なり、「育っていくことが誇らしいし、それを寂しいと思いたくない」という心情を吐露。
すると娘が長谷川に「髪を結んで」と寄りかかり、その仕草に「離れていくからこそ、あなたと触れあえる時間が、涙が出るほど幸せなんだ」という母の言葉が響く。ラストでは「なるべくゆっくり、大人になって」という本音とともに、夕暮れの道で娘を抱きしめ、Osoloが象徴する母娘のつながりを描き出す。
長谷川は「ティーンエイジャーになり少しずつ離れていく中で、髪を結んであげる時間につながりを感じる。その関係性をカメラの前でナチュラルに表現できた」とコメント
メリット Osolo 「あなたと私に」篇
CMのテーマは「大人になっていくあなたと、私に」。花王クリエイティブディレクターの桑原明日香氏は「娘を育てているママ世代に共感される内容を目指した」と語る。思春期を迎える娘と母の関係を軸に、母から娘に寄せる愛おしい気持ちを描写。特に「成長を誇らしく思いながらも、寂しさを覚える母の心情」をリアルに示すことにこだわったという。
CM撮影中に長谷川潤が娘に寄り添う様子
また、電通クリエイティブ・ディレクターの石田文子氏は、「長谷川潤を母親層から共感できる存在にどう描くかが課題だった」と語る。その結果、本人の「娘への想い」をナレーションにのせる形に仕上げた。制作チームの多くが子育て中でもあり、撮影中にはコピーライターをはじめ多くが涙し、「『これは良いCMになる』と思った」と振り返った。




