コーセーマルホ「医薬品」多部の出演CMで訴求 「カルテHD」5年1100万個と成長柱へ

コーセーとマルホの合弁会社コーセーマルホファーマは9月16日、一般用医薬品(第2類医薬品)の乾燥肌治療薬「ヒフニック メディカルC.HDライン」を発売した。俳優・多部未華子を起用した新CMも2本同時に公開し、新商品と同じく「ヘパリン類似物質」を高配合した医薬部外品のスキンケアブランド「カルテHD」との役割の違いをアピールしている。
 
「カルテHD」が発売5年で累計販売数1100万個を超え好評を博す中、なぜこの時期に一般医薬品を投入したのか、そして両ブランドをどのように打ち出していくのか。
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「ヒフニック」のキービジュアル

乾燥に悩む「未受診層の7割」に訴求

新たに発売した「ヒフニック メディカルC.HDライン」は、乾皮症や手指の荒れなどの乾燥症状に用いる一般用医薬品だ。有効成分には、マルホが製造し、高い水分保持能力を持つとされる“ヘパリン類似物質”を「国内最高濃度の0.3%で配合」(2025年5月時点)。角層に水分を抱え込み、肌をうるおいのある状態に保つ。

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ラインナップは、クリームとジュレの2種類。ジュレは医療用医薬品としては初の剤形で、使用シーンや部位に合わせた使い分けが推奨される

一般用医薬品の発売背景にあるのは「乾燥に悩むが、医療機関を受診しない」層の存在だ。総務省によると、国内で乾燥に悩む人は約5500万人に上るとされるが、医療ビッグデータ収集のJMDCの調査では、そのうち医療機関を受診するのは約3割のみ。

担当者は「『つらい乾燥症状を早く治したい』と思いながらも受診に踏み切れない層に、セルフメディケーションという選択肢を提示したい」と説明する。売上目標については「ヘパリン類似物質配合製品で第一想起を獲得し、将来的にはカテゴリーシェア1位を目指す」と述べた。商品は9月16日から順次配荷が始まっており、ドラッグストアからの引き合いも強まっているという。

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9月25日開催のメディア発表会に登壇したマーケティング企画・開発部の西田紘子氏。「当社初の一般用医薬品として、つらい乾燥悩みへ身近にあるドラッグストアから応えていく」とコメントした

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スキンケア「カルテHD」との相互作用を

スキンケア「カルテHD」との相互作用を

今回の投入で問われるのは、医薬部外品「カルテHD」との関係だ。カルテHDは2020年に発売され、日常の乾燥予防に使うスキンケアとして拡大。3月時点で全国1万店以上が取り扱い、発売から5年間の年平均成長率は110%超を維持している。

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