AOKI、ORIHICAとのシナジー活用
AOKIは10月8日、新戦略「SUITing(スーティング)」を発表した。着回しやすいスーツと、それに合わせたコーディネートを提案することで、多様化する働き方やライフスタイルに対応する。同社はカジュアル商品の販売を推進する一方で、従来の主力であるビジネス向け商品よりも単価が低いため、「組単価」によって売上を維持する方針を示す。そのため、「スーティング」により着回しやすいアウターアイテムを軸に提案し、組み合わせとして提案するインナーなどの販売点数を増やしていく狙いがある。
新戦略「SUITing(スーティング)」を発表した青木彰宏社長(中央)
テレワークなどの普及により、スーツのカジュアル化が進んでいる。一方、AOKI店舗には「出社日は楽な格好がよいが、だらしなく見られたくない」「『スーツ以外のスマートスタイルで来てください』と言われると、かえって困ってしまう」といった声が寄せられているという。
青木彰宏社長は「仕事服のカジュアル化が進み、かつての『スーツ一択』という常識は過去のものとなった。しかし、この服装の自由化は、皮肉にも服選びのストレスという新たな不自由を生んでいる」と話す。
この課題を解決するための新提案が「スーティング」だ。「スーティング」とは「上下同素材の一揃えの服装」を指す。セットアップとして着こなすだけでなく、ジャケットやパンツをそれぞれ単品で使用することや、インナーや他のパンツとの組み合わせなど、さまざまな着こなしの提案も行う。
