「自発的な交流が生じる場に」NTT都市開発がコンパクトなオフィス提案、八丁堀にオープン

NTT都市開発は10月3日、7月に東京・中央区で竣工したオフィスビル「owns八丁堀」のプレオープンイベントを開催した。

同社は2024年より、都心部を中心に、コンパクトサイズのオフィス「owns」の展開を開始。「owns八丁堀」は4件目のプロジェクトであり、すべてのフロアにインナーテラス・専用テラス・会議室・専用wi-fiがあるセットアップオフィスであることが特徴だ。

オフィスの一部は入居後すぐに業務に取り掛かることができるよう、オフィス用品や床材などを導入しているフルセットアップのフロアとして用意。自由にデザインすることのできるハーフセットアップのフロアは、床材や天井は内装材を貼っていない状態で展開するが、これは天井材、床材のロスの軽減が目的だという。オフィス入居時には一般的に新品で貼られている天井材や床材をはがして廃棄する工事が発生する。この工事を省くことで環境負荷を軽減する。

フルセットアップのフロア。

フルセットアップのフロア。

ハーフセットアップのフロア。

ハーフセットアップのフロア。

また共用スペースとして、屋上と会議室を提供。「owns八丁堀」にオフィスを構える社員の他、「owns」シリーズの別物件の入居者も予約・使用可能であるとしている。

NTT都市開発 開発本部 開発推進部 担当部長の佐々木智司氏は、「重視したのは、自発的な交流が生じるような環境をつくること。生まれるアイデアやつながりが生まれやすい、かしこまっていないことを良しとする空間づくりを目指しました」と説明する。

また、その場所に集まるための愛着を生む仕掛けとして、内装にも八丁堀という土地柄を取り入れた。「八丁堀は、現在も亀島川や緑豊かな公園があり、オフィス街でありながら自然と共存している環境です。このことを踏まえ、自然の恵みを活かした心地良い空間をつくるべく『Grace』というデザインコードを掲げています」と佐々木氏は話す。

共用の会議室に掲示されている「Sumida River」。アーティスト・福原優太氏によるもので、オフィスのすぐそばを流れる隅田川を描いたもの。

共用の会議室に掲示されている「Sumida River」。アーティスト・福原優太氏によるもので、オフィスのすぐそばを流れる隅田川を描いたもの。

内装には、ブルー、パープル、ブラウンを中心にカラーリングを実施。エレベーターホールの天井には水面を表現した金属パネルを設置したり、1階のカウンターにはブルーを基調とした漆焼付を取り入れたりと、川や植物の自然を感じられるようなデザインとなっている。

「it COFFEE 八丁堀店」のコーヒーカウンターにはブルーの漆焼付

エレベーターホールの天井には水面を表現した金属パネル

「it COFFEE 八丁堀店」のコーヒーカウンターにはブルーの漆焼付が(上)、エレベーターホールの天井には水面を表現した金属パネル(下)が設置されている。

さらに、八丁堀が江戸時代には与力・同心の町として栄えた職住近接の街であったことから、オフィス職員と地域住民をつなぐコミュニティハブとしての役割を担うことも目指した。

1階のエントランスには、「it COFFEE 八丁堀店」が2025年内にオープン予定であり、月に1回程度、入居者同士、近隣住民、コーヒー好きなど幅広い層に向けたコミュニティ醸成のためのイベントを提供する予定だという。

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