生き残りをかけてAIを説得?会話型ゲーム「演画 vol.1 最後のパラシュート」、開発背景を聞いた

2人のプレイヤーが生き残りをかけ、AIを説得する会話型のゲーム「演画 vol.1 最後のパラシュート」。AIをゲームマスターに据える発想や、駆け引きや展開がそのまま漫画となるユニークな体験はどのように生まれるのか。ゲームデザインなどを務める木原共さんに話を聞いた。

AIを説得しながら漫画が進む

木原共さんがゲームデザイン、開発、原作を務める「演画 vol.1 最後のパラシュート」は、AIを介したコミュニケーションゲームだ。

2人のプレイヤーは墜落する飛行機に乗り合わせた乗客となる。脱出用のパラシュートを所持する機長(AI)の問いかけに対して各プレイヤーは返答を入力し、機長を説得することで生還を目指す。

そんな「演画」の最大の特徴は、漫画の形式を用いた点にある。プレイヤーの入力したテキストは漫画の吹き出しとなり、漫画家の永良新さんの手描きの作画と組み合わさって展開される。

「AIを使ったコミュニケーションゲームはチャット形式になりがちですが、普通のチャットログだと視覚的にもつまらない。漫画のフォーマットは個人的には発明だと思っています。吹き出しの中にテキストを出すことで、よりダイナミックな体験になります。実はこの形式で特許も取れました」(木原さん)。

物語は漫画となって進む。

「AIの役割は機長を演じるキャラクターです。ゲームの進行を務めて、最終的な勝敗も決める。プレイヤーが機長の問いかけに答えるたびに機長のパラメータが内部で変化して、『こいつに渡すべきだ』という判断が変わっていきます」と木原さんは説明する。

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