ロート製薬と富士通は、自分の目をぽこっと取り出したかのような体験ができる装置「POCOME(ポコミー)」を用い、目の健康を考えるきっかけを調査する実証実験を10月10日より開始した。
「POCOME」は、キャッチコピーにあるように「ぽこっと目を取り出して、自分の目を見て、見せて、交換して、アイケアを自分ごと化する」装置。外部ディスプレイに体験者の目の動きをリアルタイムに拡大表示し、体験者同士で目を交換したり、自動で瞬きする自分の目を感じるなどの体験を通じて、アイケアを自分ごととして捉えるきっかけを提供する。これは大阪府立だいせん聴覚高等支援学校の生徒と共に実施した未来のアイケアを考える共創ワークショップから生まれたもので、富士通デザインセンターが筐体からユーザー体験を一貫してデザインした。
近年、スマートフォンやPCの長時間利用に伴い、目の健康を取り巻く環境は大変深刻な状況になりつつある。アイケアは一部の人だけの課題ではなく、すべての人が向き合うべきテーマとなっている。こうした背景から、両社は目からつながる未来のウェルビーイングを考えるべく、視覚情報が特に大切となるろう学校の生徒と共にワークショップを行った。
「未来のアイケアのアイデアを考えたとき、『自分に合った目薬が見つからない』『スマホを見るときは目をなるべく離すようにしている』『目は感情を伝えるものである』といった意見が出てくる中で、『その目を大きくしたい』といったアイデアが生徒から出てきました」と、企画からデザインまでを手がけた富士通 本多達也氏。
本多氏は全国のろう学校と協力し、音を振動や光で感じるアクセサリー装置「Ontenna(オンテナ)」や、AIを使って駅の音をリアルタイムに手話や文字、オノマトペで表現する「エキマトペ」を開発している。
ワークショップから着想を得て、富士通とロートでアイデアをブラッシュアップ。そこから導き出されたのが、「目はコミュニケーションである」ということ。それを伝えるためのプロダクトへと昇華させ、生まれたのが「POCOME」だ。
