10月17日から24日までの8日間で開催される虎ノ門広告祭。テクノロジーが発展し、メディアの様相が大きく変わり、コミュニケーションの構造と評価の仕方が大きく変わった現在。「広告」の置かれている状況も大きく変化したこの時代に、あえて“広告”についてさまざまな視点から議論していく。3日目には「M-1の広告、今年どうする?公開会議(仮)」が開かれた。
M-1グランプリといえば、年末の風物詩として多くの視聴者に親しまれている漫才の祭典だ。決勝戦オンエアのPR施策として、その魅力を伝える重要な役割を担っているのが、毎年公開される4分間のプロモーション映像(PV)である。虎ノ門広告祭のセッションでは朝日放送テレビ(ABC)と電通のクリエイティブチーム(通称M-1ラバーズ)による公開会議が開催された。AdverTimes.では一部セッションをダイジェストでお届けする。
M-1グランプリといえば、年末の風物詩として多くの視聴者に親しまれている漫才の祭典だ。決勝戦オンエアのPR施策として、その魅力を伝える重要な役割を担っているのが、毎年公開される4分間のプロモーション映像(PV)である。虎ノ門広告祭のセッションでは朝日放送テレビ(ABC)と電通のクリエイティブチーム(通称M-1ラバーズ)による公開会議が開催された。AdverTimes.では一部セッションをダイジェストでお届けする。
「M-1ラバーズ」の誕生と4分PV制作の制作秘話
公開会議に参加したのは、ABCでM-1グランプリのチーフプロデューサーを務める桒山哲治氏、同総合演出を手掛ける下山航平氏、電通クリエイティブディレクターの有元沙矢香氏、電通プランナーの水本晋平氏の4人。司会は電通で映画監督を務める長久允氏だ。
有元氏によれば、電通チームがM-1グランプリのプロモーションに関わったのは2018年からだという。当初はTikTokとのコラボレーション企画からスタート。その作業を通じて電通チームのM-1愛が伝わり、その後ABCの当時の担当プロデューサーから「M-1ラバーズ」という名前を付けられ、M-1グランプリの全体プロモーションも担当するようになった。
PV制作の始まりは、2019年。桒山氏は「その年(2019年)決勝が12月22日で、クリスマス前前前夜だった。RADWIMPSの『前前前世』とコラボしたら面白いのではとダメ元で打診したところ、意外にもOKが出て、映像企画が誕生した」という。有元氏は「毎年1回戦から密着している膨大な映像素材はプロモーションにぜひ活用すべきだと考え、翌年からはその素材を使わせていただき、その後、M-1の漫才尺である4分に合わせた」という。